酸素補給と老犬介護

病床くろべー、見舞いに来てね

 6月に入って、くろべーの体調がよくない。
 もともと去年から、気管が細くなる症状があって日々の投薬が欠かせなかったんだけど、その症状が悪化してるようなのだ。
 6月1日は僕が風呂に入ってる隙にリビングのドアを開け、ひとりで階段を上って二階に上がって寝室の寝床に落ちついてて驚かされた(僕が一緒じゃないと上る力はないかと思ってた)。しかし翌2日には僕が上がるのについてきたのに途中でバテて、息が上がって貧血みたいな症状になってしまった。その場は寝かせて様子を見たら回復してくれたのだが、折に触れて息が苦しいようなので、投薬に加えて酸素補給をしてやることに。
 僕が不勉強なせいで症状が悪化するまで用意しておかなかったんだけど、犬が酸欠になった場合でも、人間用の酸素補給スプレーが犬にも有効みたい。ただし5リットルのスプレー缶だと2分の噴射で空になるので効率が悪い。酸素発生機とか酸素濃縮機とかいわれるものが販売やレンタルされてるので、それを使えば満足いくまで酸素を濃くした空気を吸うことができる。
 くろべーの場合、酸素スプレー付属のプラスチック製マスクがマズル(鼻面)にかぽっとはまったので、それでおさえてやって吸わせてもいいし、袋やペットボトルを使って呼吸器を作ってやれば手を離してもいられる。それを毎日、折に触れて使うことで酸欠症状は改善し、体を動かした後以外はハアハアいうことも減ってきたのだが。
 酸欠の後、これも前からムラがあった食欲がだいぶ減退し、合わせて体力低下や軟便などの症状が出てきてしまった。僕もいろいろ工夫はしてるんだけど、ここにきて一気に老けこんでしまった感がある。
 でも希望は捨てたくない。去年具合が悪くなった時もだいぶふらふらして終日寝てるような状態になって、そこから回復してくれたくろべーなのだ。今度も元気になってくれると信じて世話を焼くことにしている。


 15日現在、くろべーベッドと僕のエアベッドを一階リビングに運び、酸素濃縮機もそばにスタンバイして、夜中でも調子悪くなったら対応しやすくしてある。くろべーは僕が立ち上がらせてやれば自分で歩けるし用も足せるんだけど、その後は息が乱れてしまい、一刻も早くベッドに横たわって酸素補給したいって感じになってしまう。しばらく呼吸器を使うと回復してくれるのが救いなんだけど。
 そしてトイレの失敗もあったため、オムツを履かせるようになった。サイズ的には大型犬用のものが合うんだけど、結構高いので人間用に尻尾穴をあけて使えないかと試行錯誤中。くろべーの場合、育児用品だと小さすぎ、介護用品だと大きすぎるようで、その中間はないのかなーと探してます。あるいは給水パッドみたいなものとオムツカバーを合わせて使う方がいいのかなあ。
 家事・育児能力の低い僕一人での老犬介護は大変だけど、長時間一緒にいてやれるのが自由業の強み。買物や通院(僕自身も腰痛で接骨院に通っている)の時だけ留守番させるけど、あとはずっと一緒にいてやろうと思ってます。
 しんどそうなくろべーだけど、仲良しの人に会うと尻尾を振って嬉しがるし、好きなものなら食べてくれる状態です。体力おちてるのであまり長時間はお相手できないかもしれないけど――友人知己の皆さん、よかったらお見舞いに遊びにきてね。