モミジイチゴのジャムとヨーグルトのソース

お裾分けした人たちにも好評♪

 このところ集めていたモミジイチゴをジャムにした。熊と遭遇しながら集めた、いわば命懸けの素材である。
 今年は何やらモミジイチゴの豊作だったようで、小さな実は酒にして、大きな実はジャムにすることにした。来年のため、そして同じように木苺ジャムを作る人のためにレシピを記録しとこうと思う。
 まずは、収穫後に水に浮かべて冷蔵庫保管しといた実を洗い、ザルで水を切ってから一晩砂糖漬けにする。砂糖の量は実の重さと同量、っていわれてるけど、僕は甘みを抑えた方が好みだし、そもそも実が250グラムだったのに対し砂糖は200グラム足らずしか買い置きがなかったので、そのバランスで混ぜてタッパーに入れて冷蔵庫へ。――こうしとくと、寝かせてる間に実から水分が出て砂糖が溶け、煮込みやすくなるのだそうな。
 一夜明けると、しっかり水分が出て実は縮んでいる。砂糖は溶けきらずにのこってるけど、それも実も水分もまとめて行平鍋に移してガスレンジにかける。――タッパーには砂糖が残るけど、そこには色や形の悪い実を茶漉しで絞った果汁を入れてかきまわして使いきる。正確に分量を量ってるわけじゃないが、結局は実が300に砂糖が200くらいの配合になったのかなあ。
 

 鍋を弱火にかけてからは、時々木匙でかきまわすくらいでさしてやることはない。30分くらい煮込んで水分を飛ばしてとろみを出すんだけど、この間に立ち上る湯気が、なんともいい香り。モミジイチゴを加熱すると、不思議なくらいレモンティーに似た風味になるんだよね。
 問題はどれくらい煮込むかだが、掻きまわしてる感覚で軽くとろみが出たかなーってくらいで火をとめりゃあいいのかなって気がする。温度が高いうちに、いわゆるジャムのイメージくらいの粘度に煮詰めちゃうと、後で冷蔵庫にしまった時にカッチカチの水あめみたいになっちゃうのだ。多少ゆるいかなってくらいで冷やすのがいいみたいである。
 火をとめ、鍋のまましばらく冷まし、荒熱がとれたころに小瓶に入れて完成! 使い終わったあとの鍋には出来たてジャムの美味しいとこがしっかりこびりついてるが、そこにプレーンヨーグルトを投入。使い終わった木匙で混ぜて食べる。こうすると洗い物が楽だし、まだあったかいジャムとヨーグルトの取り合わせがなんとも爽やかで美味しいのだ♪
 鍋から食べるのは行儀が悪いのかもしれないけれど、ヨーグルトソースとしてはこれ以上に美味いものを僕は知らない。甘さ控えめの今年のレシピはモミジイチゴの風味がしっかり広がってとてもとても美味でありました。