トゥールー・バンブーの謎

takeuchimakoto2004-11-05

11月5日(金)
 十年来の謎が解けた。
 まあ謎ったって僕が一人で知りたがってただけのことだが、短編小説『トゥールー・バンブー』(http://www.asahi-net.or.jp/~hi3m-tkuc/short2.html#tb)の元になった噂の起源をようやく知ったのである。
 来年の渡豪にそなえてガイドブックなぞを見てるうちに「ん?」っていう情報に行き当たり、昨晩ネットでその関連事項を掘り下げるうちに「おお!」って情報を見つけ、今日になって図書館で確認したら「うおっしゃー!!」ってことになったのだ。……あんまり詳しいことを書けないので意味不明かもしれないけれど、まあそのくらい嬉しかった。コピー機に10円入れて関連資料をコピーしてきたけど、このネタにゃあいくら払っても足りないくらいの価値がある。
 『トゥールー・バンブー』の元になった噂を耳にしたのが1994年春、それを元に短編を書いたのが同年夏、その短編が「小説すばる」に載ったのが2000年末。最初の頃こそ謎について調べたものの、真相は分からないまま空想の方を広げて作品にしてしまい、謎は長いこと謎のまま放っておいた。それがここに来て判明したんだから感慨深さも10年分である。

 実はこの『トゥールー・バンブー』、短編を元にして長編にブローアップしようと考えている。今年の夏にオーストラリアに行ったのだって、『ビールボーイズ』の取材と同時に長編版『トゥールー・バンブー』のための調査って目的があったのだ。来年パースとシドニーに行くのも、その取材をさらに掘り下げるためといっても過言ではない。
 それにしても、である。7月にシドニーに行った際、真っ先に旧造幣局の博物館に向かい、博物館が閉鎖されたと知ってがっかりした僕だったが……何のこたあない、僕はその時、謎の答えのすぐ近くまで迫ってたのだ。それに気づかなかった自分のバカさ加減が面白くて仕方ない。

 てなわけで、長編小説『トゥールー・バンブー』は来年のオーストラリア旅行から帰ったら書こうかなと思ってます。構想10年(もうすぐ11年か)、『カレーライフ』で鍛えた横軸と『自転車少年記』や『ビールボーイズ』で鍛えた縦軸を駆使した大作になる予定。いまだ版元さえ決まってませんが、こればっかりは刊行されようがされまいが一人で勝手に書きます。
 読者の皆様、どうやってお届けすることになるかは分かりませんが、どーぞお楽しみに。