増刷の朗報と流通の迷宮

♂はこの後で食われちゃったのか?

 朝から雨で嫌だなあと思ったら、くろべーと散歩してるうちに上がった。その後はやけに風が強く、なんだか変な天気である。そういや昨日の朝は異様に霧が濃かったし。
 午前のうちにエッセイ仕事の仕上げ作業。午後は晴れ間がさしたおかげで日向でのんびり昼寝などしていたが、やがて嬉しい知らせが二つ。新刊文庫の解説の仕事を仰せつかってる芦原すなおさんの御宅に相談がてら寄らせてもらえることになったし、僕の新刊文庫である『自転車少年記 あの風の中へ』はまた増刷がかかったそうな。
 そういう仕組みってよく分からないのだが、こないだ増刷がかかった分もまだ流通してないってのに既に次の増刷が決定するってのも不思議な話だ。もちろん新潮社には完璧なノウハウがあるんだろうけど、本の中身を書くだけの僕にはどうも商売の仕組みってのは不可解である。
 で、その増刷分はドラマ放映以前に書店に並び、放映後は「ドラマ化」っていう帯はつけないことになるんだとか。てえことは、出版社だか流通だか書店だかの人が一冊一冊帯を外していくんだろうか? そういや子供の頃から不思議だなーと思ってたけど、何年も前に出た文庫に「今月の新刊」って帯がついて売られてるのって違和感あるよね。うちの本棚に並んでるグイン・サーガなんて「最新刊」って書いてあるのが何十冊もあるし。
 いや、作者としては売ってもらって買ってもらってってだけでも感謝すべきことなんだろうけど、書籍流通の仕組みってのは本当に複雑怪奇であるな。


 複雑怪奇といえば、今日の写真はちょっと前にベランダで見かけたカマキリ夫婦。雄はこの後でどうなるんだろうって思わずにはいられなかったし、メスの右目は黒くて左目は緑ってのも不思議である。これは一種のウインクなんだろうか?