旅先の感謝と煙突の羽音
そんなわけで、18日から23日までくろべーと旅に出ておりました。
下山して人里で暮らして嬉しいのは、気軽に本屋にいったり外食できたりすることですな。山暮らしでは新鮮な魚介や書物に飢えるので、食事ってえと主に寿司屋に行き、本屋ではいろいろ買い込むっていう数日間でした。
中でも印象深かったのは、某大書店で見つけた『自転車で遠くへ行きたい』って本。mixiにそんな名前のコミュニティがあったなーと思って手に取ったんだけど、著者の米津一成さんはそのコミュの主宰者の方だった上、ぺらぺらページをめくったら僕の名前が載ってるではないか!
『自転車少年記』に出てくる文章を引用してて、出典として著者名ものっけてくれてたんだけど、こーゆーのはびっくりするね。著者自身はどういう文章を書いたかってのは半分忘れかけてたりするんだけど、読者の方は僕以上に深い思い入れを抱いてくれてるんだなーと思うと本当にありがたいというか、書いた甲斐があったというか。
さらにその日の晩にいったカレー屋さんでは、こういう仕事をしているおかげでワインをサービスしていただいた。日頃一人で執筆したり編集者と喧嘩したりしているとどんどん孤独になってくような気がしてくるけれど、こうして自分の書いた文章を喜んでくれる人がいるってのは何よりの励みになります。皆さんありがとー!
で、木曜の午後に帰宅した僕は、やっぱり山の家は寒いなーなどと思いつつで、暖炉に火を入れたんだけど……
暖炉と煙突を繋ぐ通風孔であるチャンバー空けたところ、煙突の中で何やら物音がする。バサバサって響きは……鳥の羽音ではないかー!!
どーやら留守中にまた、何かの鳥が煙突の中で休んでたらしい。こないだのフクロウは、保護してもらった先から放鳥する時には連絡くれるって話だったので、あの三太くんではないと思うのだが……またフクロウかなあ?
何かこう、うちの煙突は鳥に好まれる形状をしてるのだろーか。まあ古い上に単純な構造で鳥避けとかがついてないから仕方ないのかもしれんけど、何か対策を講じた方がいいのかも。しかし、去年の冬は越冬で長く留守にする際にチャンバーをあけっぱなしでいっちゃったってのに、よく留守宅を鳥に占領されたりしなかったもんだ。
あるいは今年度に入って魔法学校が僕をスカウトしたがってるってことかもしれんが、また大きな鳥が炎の中から家に飛び込んできても大変である。何とか煙突から出てってもらうべく、チャンバーを半分だけ開けて煙で追い出すことにした。じわじわと焚き火を炊いて熱と煙を上昇させて様子を見てるが、さてどうなったことやら。最初ばたばたって音がしたのに今はやんだったのは、出てってくれたのかな。
空気穴が塞がってるってことはないようだから焼き鳥が煙突を詰まらせるっていう最悪の状況は回避できたようだけど、こんど晴れた日にでも屋根に登って煙突に網を張っとこうかな。でもそーすっとサンタクロースが来てくれないか……いやそもそも、クリスマスの時期は寒くて越冬地に移動してるか。