フクロウの再来とツッコミの解釈

「友達!」の笑顔か「食い物!」の笑顔

 いやー、また来たよフクロウ。
 おととい帰宅した時に煙突でごそごそいってたのはいったんおさまったのに、昨夜また軽く煙突から羽音が聞こえ、今朝になったら閉めてあるチャンバーをカチャカチャとつつく音がする。どうもたまたま入ったってよりはここを巣にしてるんじゃなかろーかって疑念が頭をよぎった。
 前回保護された三太くんが施設から放鳥されたって話はまだ聞いてないが、あの日以降も相変わらず周りの森からフクロウの声は響いてるから、入ってくる奴には事欠かないのだろう。フクロウ界でタケウチ家が人気スポットになってるのか、あるいは魔法学校がよほど僕をスカウトしたいのかは知らないが……とにかくお互いのために、煙突からは出てってもらわねば!
 チャンバーや煙突から脱出できなくなってる可能性を考え、思い切ってチャンバーを全開にしたまま朝のくろべー散歩に出かけた。人と犬の気配がない方が室内に入ってきやすかろうと思ったのだが……案の定、帰宅したら室内にフクロウの姿が!!!
 こないだの三太くんより一回り大きいようだから、やはり他のフクロウが入ってきてたんだろう。もしやつがいの片割れで三太くんを捜しに来たのかなーとも思うが、さすがに二度目ともなると僕も対応には慣れた。こないだの専門家のように素手で捕まえることはできなかったが、帽子と軍手で武装した上で記念写真だけ何枚か撮影し、ガラス戸を開けて無事にお帰りいただく。
 今回も保護してもらった方がいいのかなとも思ったけどやめておいた。朝早すぎるし再度スタッフにわざわざ来ていただくのも気が引けたのだ。ガラス戸から我が家のテラスに脱出したフクロウは庭から元気に飛び立っていったから、窮屈な場所に懲りて森ですこやかに暮らしてくれるのを祈るばかりである。
 そういや今回は名前をつけるのを忘れてたが、三太の次だからルドルフってのはどうだろう。さして暴れずに飛び立っていったので被害は少なく、暖炉の上のレモンハートの酒瓶とミミズクの木彫りが蹴散らされてたくらいかな。
まあ煙突掃除をしてもらったんだからこれくらいはいいかなと思いきや、「飲みすぎるなよ」とか「似てねえよ」とかつっこまれた気がしないでもないなあ。