プレス編集部とマガーク探偵団

takeuchimakoto2005-03-14

 午後からシティーにでかけ、中華街やダーリングハーバーをぶらついてから日豪プレス編集部へ。
 日本で抱いてた新聞社のイメージとはずいぶん違う感じのオフィスで、働いてる人も皆若い。管理職いわくその方が人件費が安いからだそうだが、なんとも風通しのいい職場が気持ちいい。
 その編集部に何しに来たかというと、再来月あたりから載ることになった僕の連載コラムをパソコンに入力しようと思ったのである。打ち込みは編集部でやってくれるとのことだったのだが、僕の手書き原稿では解読できるとは限らないし、インプットついでに推敲しようと思ったので完成原稿ではないのだ。仕上げはパソコン画面でやりたいと思っちゃうあたりは現代病かもしれない。
 そんなわけで、オフィスアワーが終わっても働いてる人たちの中、瓶ビール飲みつつペケペケと打ち込んでいく。こういう雰囲気というのもなかなか新鮮で、そのうち小説のどこかで使えるかなーと思う。


 帰宅すると、机の上にマガーク探偵団の本がのっていた。
 ステイ先の奥さんに頼み、近所の図書館に予約して取り寄せてもらったのである。旅人の僕は利用カードが作れないのでかわりに借りてもらったのだが、こういうのってとてもうれしい。
 そんで内容はというと、これがまた面白い。勝手に邦題をつけるってえと「小説家消失事件」って感じなのだが、失踪した作家の構想ノートから彼がマガーク探偵団をモデルに小説を書こうとしていたことが判明、そのエージェントがマガーク団に調査を依頼ってな内容なのである。おまけに調べていくとエドガー・アラン・ポーの本にちなんだ手がかりが次々に発見されていくという、なかなか凝ったメタフィクション構造である。
 これ、マガークシリーズであることを抜きにして邦訳しても、ミステリーファンに受ける小説じゃあないだるか。なにしろ英語で書いてあるのでまだ読みきってないけれど、メタフィクション好きな僕としてはぜひ自分で訳してみたい作品である。
 そんなわけで、あかね書房の編集者さんやミステリ系の出版社さん、僕に翻訳をやらせてはいただけないでしょうか?