女性ライターとモツ煮込み

takeuchimakoto2005-04-24

 僕へのメッセージがのってるブログがあるよと小耳に挟み、何のこっちゃいと思って見にいってみた。↓
http://blog.livedoor.jp/kisotaion/tb.cgi/18643719
 話題のライブドアのサイトである。マスコミの報道でホリエ社長の顔は毎日のように見かけるが、僕が実際にライブドアのコンテンツを目にしたのって初めてかもしれない。
 んで、どーやら上記サイトに載ってる写真は僕の撮影したものらしい。雷門獅篭の落語会の楽屋で会ったライターのお姉さんが、僕に撮らせた2ショット写真を彼女のブログ日記にアップしてたというわけだ。そん時は撮影してと言われてへいへいとシャッターボタンを押しただけだが、その画像をネット上で見るってのも面白いもんだなと思う。
 上記サイトにはその撮影時の経緯も書いてあって、その文章もなかなか面白かった。初対面の女性に対して失礼になっちゃおうとも思いつきの言葉遊びを口にするってのが、いかにもおいららしいよなあ。
 写真を撮ってくれと女性に頼まれた時、「かわいく撮ってね」と言われて「かわいくなってね」みたいな返しで応じたのはこれで2回目である。1回目は官能作家の内藤みかさんで2回目はライターのU子さんだから、何故か物書きにばかり言ってるわけだ。そんなに物書きと付き合いあるわけでもないのに、言ったらヤバそうな職種の人に向かってそーゆーことを言っちゃうあたりが口は災いの元。


 ちなみに内藤みか写真を撮ったのは村上春樹トリビュート企画で書店回りをしてた時だった。そん時は別件でも口は災いの元だなーと感じたんだけど、あれは紀伊国屋書店だったかなあ。
 僕はその時、女性作家の書棚に背を向けて村上春樹コーナーを見ていた。企画が企画なんだから当然の行動だと思うのだが、女性作家コーナーに熱中していた内藤さんは不満げに「タケウチさんは女性作家は好きじゃないわけ?」なんて尋ねてきた。
 確かに僕はあんまり女性作家は読まない(新刊で読むのはグインサーガくらい)だけど、全く読まないわけじゃない。尊敬する人もいれば大好きな人もいるので、その時の質問にはこんな風に答えた。
「好きじゃないわけじゃないよ。○○さんなんて、結婚したいくらい好きだけど」
 たまたま某女性作家の本が目に付いたので、その本を指差しながら言ってみた。状況が状況だけにハルキ文体を意識して洒落た答えを返したつもりだったのだが、内藤(敬称略)には通じなかったらしい。しばらくしてから、アホのナイトー(だんだん呼び方が悪くなる)が同行していた女性編集者に告げている光景を目撃してしまった。
「タケウチさん、○○さんと結婚したいんだって」
 なんとも乱暴な伝言ゲームである。その編集者は思いっきり引いた表情を浮かべてて、無力な僕はその場で訂正することもできなかった。
 そーいえば僕は以前、彼女と話してて○○さんのことを絶賛したことがあったのだ。純粋に小説を褒めただけなんだが、結婚したがってるなんて言われると話は妙に捻じ曲がる。案の定その場ではろくでもない印象だけが伝わったようで、思わずため息をついたものだった。──自分はちょっと気のきいたことを言ってるつもりでも、やっぱりTPOは考えないといかんよな。
(関係ないけど、その○○さんとは誰でしょう?)


 女性ライターの話題ついでにもう一つ。今夜の酒の肴はモツ煮込みを作ったんだけど(今日の画像の一品ね)、これも女性ライターのおかげなのだ。
 僕が図書館エッセイを連載している「図書館の学校」って雑誌は今号からリニューアルしていて、そこで図書館ひよ子さんって女性ライターの連載が始まった。京都で実際に「図書館」というバーを経営している彼女がお店のメニューと本にちなんだエッセイを書いてらっしゃるのだが、これがとても魅力的な文章なのだ。僕がモツ煮込みを作ることになったのもその文章に触発されたからである。
 といっても、第一回のテーマはモツ煮じゃなくてイカの塩辛だった。なのにどうしてモツ煮かというと、第一回で紹介されてた本が『居酒屋兆治』で、僕はひよ子さんの文章にそそられてその本を読み始めたとこなのだ。で、今度は『居酒屋兆治』にそそられてモツ料理に挑戦したくなってきたのである。居酒屋兆治 [DVD]
 舞台になってる店はモツ焼き屋なんだけど、自分でモツ焼きを作る自信はなかったので煮込みにしてみた。作中に詳しいレシピはないので味付けは自己流、日本酒をたっぷり使ってなかなかの味に仕上がり、その酒の肴にして一杯。災いの元にもなる口だけど、こういうときには喜びを運んできてくれますなあ。