南海キャンディーズと空想ネームプレート

 朝っぱらからテレビ番組に妙にドキドキして始まった一日。
 つってもスケベ番組や大事件報道ってわけじゃない。昨晩録画されてたお笑い系バラエティーである。
 僕は朝食を食べつつ昨晩の深夜番組の録画を見ることが多い。要チェックのお笑い系の番組って夜中にやってることが多いし、早寝早起きなんでテレビのために起きてるのが辛いのだ。気になるキーワードをいくつか設定しといてそれに引っかかる番組を翌朝見るのがすっかり習慣になっている。M-1グランプリ2004完全版 [DVD]
 で、今朝のキーワードは「南海キャンディーズ」。昨年のM1で一躍全国区になった漫才コンビだが、その二人がクイズバラエティーでどっきり企画をやってたのだ。ボケ担当の女(しずちゃん)がツッコミ担当の男(山ちゃん)に解散を切り出すって内容なんだけど、その隠し撮り映像がやたらとスリリングなのである。仕掛け人のリアルな演技と楽屋でもツッコミ体質のターゲットを見てるだけで楽しかったし、男女コンビに恋愛話も絡んで結構な心理ドラマが展開していた。
 上り調子のお笑い芸人ってのはスタッフの仕掛けにも見事にハマって企画意図以上の面白さを出すんだなーと、朝から感心してしまった。


 午前は洗濯や仕事に精を出し、昼食がてら外出。
 読書しながら飯食ってる最中、視界の隅で上唇に何かついてるのが見えた。ナプキンで拭うのだがとれず、至近距離ゆえの目の錯覚かなーと思っていた。
 んがしかし、食後に入った建物のエレベーターで鏡を見てびっくり。──上唇に何かがついてるわけじゃなく、1本だけ剃り残って伸びたヒゲがくるっとカールしてたのだ。
 一応毎日剃ってはいたんだけど、考えてみれば鏡も見ないで電動シェーバーを当ててることって多い。えーかげんな残し方が数日分重なるとこんなことになるのかーとびっくり。さすがにこれじゃいかんなーと思って帰り道で床屋に寄ることにした。
 その床屋でも妙なことが気になった。僕を担当してくれたお兄ちゃんの顔が、妙に作家・伊坂幸太郎さんに似てたのだ(つっても本人と面識はないので著者近影に似てるってことなんだけど)。彼の胸にはネームプレートがあったが、散髪のために眼鏡を外された僕にはその小さい字が読めない。仮に兄弟だったら「伊坂」って書いてあんのかなーとか、いや案外ペンネームかもしれんぞとか、本名は「笠井」だったら面白えなーとか、髪を切られながらしょーもないことばかり考えていた。
 ま、散髪終わって眼鏡かけてみたら、全然違う苗字だったんだけどね。顔も眼鏡抜き&鏡越しに見ないと似てないようで、勝手に拍子抜けしてるアホタケウチであった。