翻訳と解説

takeuchimakoto2006-01-12

 年末年始返上で取り組んでた仕事が2つほど一段落。
 スタインベック『チャーリーとの旅』の旅立ち前のパートの翻訳と、芦原すなお『雨鶏』文庫解説をメールで担当さんに送信してほっと一息。久々に家の掃除などに励むが、これは今頃大掃除をしてるようなもんだな。
 どちらも特に締め切りがヤバいとかではなかったのだが、僕が是非やりたいと頼んだ仕事だったので力をこもて取り組んでたのである。そのせいで書き下ろし小説のペースが落ちては申し訳ないので、他の家事やら時候の挨拶やらをおろそかにしちゃったわけである。(皆さんどうもすいません)


 『チャーリーとの旅』は、この身辺雑記の何ヶ月か前に書いたけど、僕が読みたいなーと思ってさがしたけどなかなか見つからなかった本である。飲み会の席で翻訳書方面の編集者に新版出してとか翻訳やらせてとかリクエストしてたら、その場に同席していた作家から別の版元が版権とったよという情報がもたらされ、ならばとその版元に訳者として名乗り出てみたらあっさりOKされてしまったのだ。我ながら物凄い展開で、こうなったらしっかりやらないわけにはいかないのである。
 『雨鶏』の方も、単に僕が文庫で読みたいと思ってたのが実現した。僕のとこに文庫企画の依頼にきた編集者に、まだ文庫になってないから文庫化してくださいよとリクエストしたのである。個人的に大好きで思い入れの深い本なので、ついでに文庫解説も書かせてねと頼んだところ、これまたあっさり実現してしまった。我ながら物凄い展開で、こうなったらしっかり書かないわけにはいかないのである。


 そんなわけで、この二本の原稿を書くのは実に楽しかった。もともと僕は非小説を書くのが好きだけど、翻訳も解説も自分に向いてるなーなどと自惚れながら書いていた。もちろん英語力や文学知識のなさは如何ともしがたいのだが、それでも文章を綴る楽しさってのは確かにあるわけで、生まれ変わったら真面目に勉強して翻訳家や書評家になりたいと思ったくらいのもんである。
 それでも日頃使い慣れない脳味噌を酷使すると結構疲れる。『チャーリー』はまだまだ残ってる部分の方が多いけど、ひとまずここで冬休みじゃーとばかりに遊びの計画を練る。自分へのご褒美に、公開寸前の『THE有頂天ホテル』の前売りも買ったし。
 三谷映画は劇場で誰かと一緒に見る方が楽しいし、渋谷でやってる美術展にも行きたいので、久々に東京で友だちと遊びたいなーと思ってる。平日に暇があって『THE有頂天ホテル』に行きたいって方、どうぞご一報ください。