『並木通りアオバ自転車店』と『偶然の音楽』

takeuchimakoto2006-04-01

 うららかな春の日差しの中、ロードレーサーに油をさして花見気分でサイクリング。
 しばらく田舎道を走り回った後、昼飯のために駅前へ。ついでに本屋と古本屋を回って本を探す。
 実は先日、ニューヨークのフリーマーケットで買った骨董物のロードレーサーロードバイクって名前が主流になりつつある昨今だが、これは年代的に誰が何といってもロードレーサー)を手放した。先日知り合ったアンティーク好きで自転車を欲しがってる方が気に入ってくれたのでお譲りしたんだけど(プライバシー保護のために画像は修正してあります)、その時に『並木通りアオバ自転車店』って漫画をすすめてもらったのだ。内容を聞いてそりゃ読んでみたいなーと思い、近所で売ってないか探してみたのである。並木橋通りアオバ自転車店 (4) (YKコミックス (139))
 んがしかし、文化的不毛地帯のこのへんではなかなか見つからない。新刊書店では少年画報社の棚自体がなかったりしてため息が出たが(ああ幻の『少年キング』……)、かろうじて古本屋で4巻を一冊だけ発見。途中からで平気かなーと思いつつ、冒頭のエピソードでビアンキが出てたので購入。
 新刊書店では新潮文庫のコーナーでオースターの『偶然の音楽』を見つけたので購入。翻訳の仕事を始めたついでに文春新書の『翻訳夜話』を読み返し、柴田元幸訳オースターの魅力に今頃ながら気づいたのだ。本当は造本のきれいな『ムーン・パレス』の文庫版がほしかったんだけど、これも近所の書店では見つからないのでアメリカ全土を車で回るっていう『偶然の音楽』にしておいたのである。偶然の音楽 (新潮文庫) はたして僕自身は本当に今年アメリカ一周に行くのだろーかと思いつつ、そーいや春めいてきてから自転車ばっかり乗ってちっとも自動車を運転してないなーと気づく。

 帰宅して陽だまりに寝椅子を移動させ、くろべーを腹にのっけてのんびり読書。
 これまで、さすがに一人暮らしで自転車4台ってのはなーと思って新規購入を自粛してたのだが、1台減ったところで晴れて購入に踏み切れる。これまでロードの走行性とマウンテンの耐久性を合わせ持ったシクロクロスにしようかと思ってたんだけど、『並木通りアオバ自転車店』に出てくる様々な自転車を見ていると他のタイプもいいなーと思えてくる。やっぱり折りたたみも捨てがたいんだよなー。
 ともあれ、今度はどこかでこだわりのある自転車屋さんと知り合って、僕の体型に合わせたものをオーダーしたいなーと思っている。自動車で運べるようになった分だけ選択肢は広がったわけだが、さてさてどこで何を買おうかな。
(『自転車少年記』の作者に手作り自転車を売ってやろうっていう自転車店の方、いらっしゃいましたらご一報ください)