古本と冬毛

こう見ると真っ黒な写真だな

 午前は買い物。ちょっといいことあったので久々にビール箱買い。
 同じ酒屋で米も買い、そこを出てからガソリンスタンドへ。……なんというか、燃料補給という意味ではよく似てるかもしれん。ガソリンは高いといってもリッター¥125でビールはリッターあたりに換算すると¥476だったりするから、僕の方がだいぶ燃費が悪いってことになる。
 満タンで走り出すと、少し先のショッピングセンターに「古本市」っていう看板が出ていた。こりゃいいやと駐車場に車を乗り入れる。たまに催事場でやってるイベントで、ろくに分類もしてない売り方のせいか思わぬ掘り出し物があったりするのだ。
 今日は特に買いたいものはなかったが、面白かったのが新潮文庫の『マイブック』ってのが売られてたことだった。新潮文庫のフォーマットだけど各ページには日付が入ってるだけで真っ白、手帳や日記帳みたいに使って自分だけの本を……なんてやつだが、これが古本として売られてたのである。マイブック―2002年の記録 (新潮文庫)
 未使用のものが中古販売されてたってわけではなく、ちらほら書き込みがしてあるものに値札がついてたのだ。ご丁寧に扉ページに著者名が書き込んであった上、最初の方のページには“今日この白紙の本を買ったので読書日記をつけることにした”みたいな記述がある。最初は熱心にあらすじや感想が書き込んでたようだがそのうちタイトルだけになり、それもなくなって真っ白になり……なんてのが日記のお約束っぽくて味わい深い。
 知り合いの作家の本についての感想でも書いてあればプレゼントに面白いかと思ったのだが、残念ながら発見できず。犬関係の本が多かったのでちょっと親近感を抱いたが、わざわざ買って帰るとなるとちょっと躊躇してしまう。ネットでブログを読んでも単行本はほしくないっていう心理に似てるかもしれん。
 つうか、いったいどういうつもりでこういう本が売却され、販売されているんだろうか。僕としてはそっちの方が気になるし、「使用済みのマイブックに犯罪の手がかりが」とか「使用済みマイブックの収集家」とかいったネタで短編小説になりそうな気がする。何人かで競作したりしたら面白いかもね。


 おそらくあの2002年版マイブックを売った人も犬を飼ってたんだろうなーと思いつつ、帰宅してからくろべーのブラッシング。
 このところ換毛期らしく、短い冬毛がわさわさ抜けまくるのだ。指てつまむたびにまとめて抜けるし、抜け毛専用のなんとかブラシってので軽く撫でると盛大に抜けまくり。ちょっと分かりにくいけど、今日の写真のもわもわっとしてるのが全部抜け毛である。指先ほどの櫛で何回か撫でるだけでこんだけ抜けるってのがすごいよね。