エアコンのリモコンと新刊の宣伝

見本刷りとPOPと紐とリモコン

 雨も風も強くて寒い一日。仕事にかかる前に仕事部屋のエアコンをつけて……と思ったら、リモコンのスイッチを押しても本体はちっとも反応しない。前から調子悪かったのがとうとう駄目になったらしい。
 夏に配電盤を直しに来た電器屋さんに聞いたら、リモコンのICがイカれてるんだろうから新しいのを買えばいいとのことだたったが、こんなチャチなもんなのに何千円もするらしい。壊れやすいパーツを作っといて買い替えは高いってのはぼったくり商売だよなあ。
 BEAVERエアコンのリモコンなんだけど、リサイクル屋とかで売ってないもんかな。秋葉原のジャンク屋で探してみようかと思いつつ、テレビやビデオのリモコンみたいに切り替え可能な多機能リモコンってないのかな。秋葉もすっかり電気街ではなくなって近寄りがたくなったので楽天かどっかで探してみようかな。


 まあ仕事部屋にはファンヒーターもあるのでそっちで温まりつつ一日仕事。結構はかどり、夕方の散歩を済ませていやー疲れたと入浴……思ったら、湯船につかった途端にくろべーが吠えだし、玄関でチャイム音。『自転車少年記 あの風の中へ』の見本刷りの小包であった。
 バスローブ姿でお湯をぽたぽたしたたらせつつ、いそいそと封を解く。僕は昔から新潮文庫の栞の紐が好きだったので、やっと自分の作品にこの紐をつけられたぞーと思うと感慨深い。単行本の『自転車少年記』の文庫化ではなくわざわざ文庫用に書き下ろしたのも、この紐のためといっても過言ではないのだ。
 とはいえ、梱包を解いた瞬間に目に付いたのは紐ではなく、どどーんと出てきたPOPと帯であった。タイトルよりも主演のお二人の顔が前面に押し出されてるのがすごい。担当者が関ジャニファンにそこだけ盗まれやしないかと心配していたのはこれのことかと深く納得してしまった。
 TVドラマ化をでかでかとうたってるのだが、ドラマの1シーンの写真とかじゃなくて安田さんと丸山さんの顔写真がどーんと並んでいる様は漫才コンビ山田の宣材資料みたいである。まあこういうプロモーションに関しては作者が口出しすることじゃないので構わないんだけど、しかしなんでまた作者のとこにまでPOPを送ってくれたんだろう。「どーだ盗まれそーだろう」ってことだろうか?