電子納税の虚偽と常連同士の午後

ボルゾイ相手に不埒な黒犬

 二度寝して早めの昼食、昼前に車でお出かけ。くろべーを乗せて駅前の市民センターへ。
 電子納税ってのをしようと思ってネットから申し込んだところ、識別番号と暗証番号は取得できたがさらに電子証明書ってのが必要だと判明し、そんなら役所でもらおうと思ったのだ。しかし窓口で尋ねてみると、対応してくれた役人もよく分かってなかった上、結局ここのような小さなところじゃなくてもっと大きなところじゃないと取得できないと言われてしまった。まずは身分証明書を持参して市民課に行き、住民基本台帳カードってのを取得した後でないと電子証明書は発行できないというのである。
 ネットにおける個人認証なんていくらでも方法があろうに、無意味に煩雑なとこがいかにもお役所的で嫌になる。ここから役所まで行くとしたら半日がかりだし、遠くの税務署に行って申告しなくて済むようにするための電子納税だってのにバカなタライ回しもあったもんだ。最近はテレビや新聞を通じてe-Taxの宣伝が賑やかで、いつでも自宅にいながら納税できるみたいなこと言ってるが、そんなの嘘だとよく分かった。
 この電子納税ってのも登録さえ済めば楽で便利なシステムなんだろうけど、その登録に至るまでがこんなに面倒ってのは、結局のところ納税者や市民のための仕組じゃなくて役所や役人のための仕組みなんだよな。ばんばん広告打ってる経費だって只じゃあるまいし、そんな経費をかけるならもうちょっと簡素化した制度にできそうなもんだが。


 その足で電子証明書を取りに行く気なんざすっかりなくなり、駅前商店街で買い物した後でドッグランへ。実は市民センターに行く前に駅前の道路で常連さんの車とすれ違っていて、お互い運転席から「今から行くとこ!」「俺も午後から行く!」なーんて声を掛け合ってたのだ。こういうのは手っ取り早くていいね。
 月曜日の今日は会員限定開放デーで、森の中の広い空間を僕らだけで占領できる。常連さんご一家はガソリンバーナー持参でやってきていて、お湯をわかしてコーヒーをご馳走してくれた。
 青空の下、あたたかな日差しを浴びながらいただくコーヒーはなんとも美味で、森の木立ちを眺めながら趣味の木彫に励むのはしみじみ気持ちいい。こういう手間をかけつつ過ごす時間なら全く苦にならんのだが、ろくでもない制度に振り回されることに手間と時間を費やすのは嫌なんだよなあ。