青背表紙と柿渋塗装

今後は白い背表紙の方がレアかも

 仕事部屋を整理しててふと気づいた。
 こないだ届いた『自転車少年記 あの風の中へ』、これまでは背の部分は白かったんだけど、5刷から青くなったようだ。別宅の方に置いてきたので定かじゃないが、4刷までは白かったよねえ?
 単行本の『自転車少年記』の方も年末に増刷かかったそうでありがたいかぎり。新潮社の人からは文庫が出てから単行本が増刷ってのは異例なことだと言われたが、んなこと言ったって単行本をそのまま文庫化してくんないっていうから新たに一冊書き下ろしたのだ。別々の作品としてそれぞれ売れるのは別に異例でもないんじゃないかなあ。


 片付けの最中にはケータイ電話も出てきた。すっかり充電が切れて液晶画面にも何にも浮かんでなかったが、いったいいつから切れてたんだろう? 携帯する習慣がないので基本的に放りっぱなしだったのだが、こんだけいろんな機能がついててもそういうユーザーのことは特に考慮してないもんなのかな。
 そーいえば昨日はやけに仕事がらみのメールが多く届いた。てっきり三連休あけだからかと思ってたが、中にはケータイに繋がらないからメールくれたって人もいたのかな。だとしたらすいません……つうか、僕のケータイ番号なんてそんなもんだとお考えいただければ幸いです。


 昨日から、木彫を柿渋で仕上げるって作業を始めた。いきなりチェスセットを塗る前に、まずは試し彫りしたミズナラ材のあまり駒を塗装するのである。
 ヤスリがけした上からとの粉を塗ってさらに磨くと、ミズナラの木目がきれいいに出てなかなかいい感じ。もともと多孔質というか細かい穴が多いのでチェスセットには使わなかったのだが、こうやって目止めするのが前提の木材なのかな。図鑑に「細工材としては最高」なんて書いてあったし、山小屋の庭には山ほど生えてて盛大に薪で燃やしてるような木なので、春になって帰還するのが楽しみである。
 で、そのミズナラ材の柿渋塗装に入ったんだけど、渋柿の皮を煮込んだり熟成させたりした塗料ってだけあってにおいが強烈。まあ乾くにつれて収まるものの、くろべーが塗装後の筆を熱心に嗅いでるくらいだから結構なもんである。色も今は濃い柿色だけど、乾燥が進むにつれて黒ずんでくるそうな。さらに黒くする場合は墨の粉を混ぜて塗るって手法もあるそうなんで、今後いろいろ試してみようと思う。
 問題点としては、むらなく塗れずに表面張力でダマになっちゃう傾向があるようだ。塗装前に表面をつるっとさせちゃったせいかもしれんが(もっと粗く磨く方がいいのかな)、どうせ重ね塗りするものらしいのでベランダに置いてちょこちょこ上塗りを繰り返している。明日までは天気もいいらしいし、どんな風に仕上がるか楽しみである。