ビル風とハナ水

箸置きの新作を彫り始めたよ

 風邪でもひいたか、頭痛がひどい。ベッドにもぐりこんで昼寝にいそしんだが、ちっとも良くならない。
 昼寝明けにメールチェックしたら、某彫刻家と某編集者からメールがきてた。そういやどっちの方も同い年なんだよなーと思いつつ午後のくろべー散歩に出かけたら、畑や工場の並ぶ道に定期券が落ちてるのを発見。偶然にもこの定期券の持ち主も同い年だった。
 駅名や発行駅の表示からするに、少し離れた駅からこのあたりに通ってる人らしい。額面もでかい上に期間も随分残ってるし、パスモだからチャージしてある金額もあるかもしれないしと思い、仕事を終えて帰宅する頃に間に合うように駅まで届けに行ってやることに。──ほんとは寒いし調子悪いので出かけたくないのだが、同い年ってだけで何となく親近感が涌いてほっとけない気分になるもんである。
 で、いったんくろべーと帰宅してから自転車で駅に向かったのだが──いやあ風が強くて寒いの何の。駅前のビル風の勢いもものすごく、突風によって深めにかぶってたニット帽が吹っ飛ばされてしまった。
 苦労して駅につき、改札んとこまで自転車押していって駅員に定期を手渡す。その若い駅員がやけに僕の顔をじーっと見るなーと思ったら、少ししてから鼻の下にハナ水がだらーっと出てることに気づいた。
 まったく36にもなって我ながら……などと思いつつ、帰宅後に一杯やった後はハナ水つながりではた万次郎画伯の『ウッシーとの日々』を再読。そういや、これ書いた頃の画伯も36くらいだったんだなあ。