道具街のサンプル屋と美術館のジャコメッティ弟

これも立派な造形美

 まずは業務連絡。メインサイトの方にも書いたけど、現在プリペイドケータイが切れておりまして、電話もらっても繋がりません。料金チャージをするには買い置きのプリペイドカードが必要なんだけど、これがどこにしまったのか見当たらないんだよね。
 そのうち発見したら復活させますが、どーしても僕と電話で話したいという方は、お近くのコンビニやauショッププリペイドカードを購入し、そのスクラッチ部分を削って出てきた番号をメールでお伝えください。僕がその番号を入力すれば通話可能になるらしいです。


 それはともかく、冬晴れの祝日はぶらりと外出。上野の合羽橋で鉄瓶を探すつもりが食品サンプルの店が気に入ってしげしげいろんな品物を眺めてすごし、昼食は入谷改札の前にあるパブでピザのランチを食べつつキルケニーを一杯。──僕はアンバーエールが好きで上野駅に来ちゃう傾向があるのだが、これを飲める店ってどっか他にないかなあ?
 午後は白金台の松岡美術館へ。目当てのシニャックの油彩は展示してなかったけど、係の人に尋ねてみたら奥から絵葉書を出してきてもらえた。企画展に合わせてショップの品揃えも入れ替えてるようだけど、リクエストすれば在庫が出てくるあたり、この美術館は親切でいいね。前に行った西洋美術館のスタッフは意地が悪くて嫌な思いをしたので、こういう個人コレクションからはじまったこぢんまりした美術館のあったかさが嬉しい。
 今回はシニャックの展示がなくても彫刻を見ようと思って訪れたので、入館してガンダーラ彫刻や現代彫刻を鑑賞させてもらうことにした。入ってすぐのところにある皿を持った猫の像がかわいくて、いろんな角度から見てみたくなったしね。
 この猫、宮沢賢治の童話(というか、ますむらひろしの漫画というか)に出てきそうな雰囲気があって気に入ったんだけど、展示データを見てみれば作者はジャコメッティだそうな。ジャコメッティというと細長い人物像をイメージしちゃうけど、それはお兄さんのアルベルト・ジャコメッティなんだそうで、この猫を作ったのは弟のディエゴ・ジャコメッティだそうな。家具職人だったという彼の家具作品も見てみたくなった。

ディエゴ・ジャコメッティ (M´emoire du style)

ディエゴ・ジャコメッティ (M´emoire du style)

 松岡美術館自体は移転前にも何度か入ったことがあるのだが、当時はシニャックの絵が見たかっただけで他の展示物にはあまり興味がわかなかった。だけど自分で木彫を始めたおかげでいろんな彫像の造形美に見とれちゃったし、ショーケースに並んで展示されてた矢立なんかの細工も興味深い。自分の好奇心の守備範囲を広げておくってえといろんなもんが輝いて見えるなーと、今さらながらに実感した祝日の午後であった。
 そうそう、興味の幅ついでに、現代日本洋画展って企画で日本の点描画家を知ったのは収穫であった。能登靖幸さんって方で倉敷在住の現代作家なのだそうだが、この人の作品ももっと見てみたくなった。展示されてた「朝」って作品は光の捉え方がちょっとシニャックを連想させるんだけど、他の作品はどんな感じなんだろうなあ?