サヴィニャックの展示とチェスセンターの納品

まんなかの白いのが特製カンバッジ

 すっかり春の陽気の中、日本橋丸善サヴィニャック展を見に行った。
 もともとチェス関係の画像検索をしていて知ったポスター画家なのだが、ほぼ日刊イトイ新聞の連載で紹介されてるのを読んですっかり好きになった。ちょうどヴィンテージポスター展があると知って、東京圏にいる間に見ておくことにしたのである。
 どっかのギャラリースペースにあるんだろうと思って3階に上がっていったら、エスカレーターの降り口のあたりから壁や空きスペースを使って展示されていた。ギャラリーでは全く別のアンティーク関係の展示があって、ちょうど主宰者の人がやってきた。どっかで見た顔だなと思ったら、かつて「なんでも鑑定団」で鑑定士をしていた岩崎さんであった。
 僕はカラフルでハッピーなサヴィニャックのポスターを鑑賞してたのだが、なにしろ薄いパネルやガラス一枚へだてた向こうは岩崎さんのアンティーク展示なのでそっちの会話が聞こえてくる。お客さんから「どうして鑑定団やめちゃったんですか?」なんて聞かれた岩崎先生が、「もう卒業ですよ。本業もあるし、出尽くしちゃって面白い物もないし」なんて答えてるのがおかしかった。
 そうこうするうち、サヴィニャック展の主宰者もやってきた。『ギィ アンティック ギャラリー』代表の山下純弘さんで、洋書の画集をめくっていた僕に気さくに話しかけてくれた。おかげでいろいろ興味深い話も聞けたし、本と絵葉書を買う際のレジの場所まで教えてもらってしまった。こういう親切な方のお店だったら、板橋にあるというギャラリーの方にもいつか行ってみたいもんである。
 展示ポスターを堪能した後は、そのままマルゼンカフェへ。ガトーショコラを頼むと特製のサビニャックカンバッジをもらえるってことだったし、カフェの中にもサビニャックの絵が飾ってあっていい感じである。買ったばかりの画集のページをめくりつつ、そろそろ正午だったんで元祖ハヤシライスで昼食。朝から動いてるおかげで、まだまだ一日がたっぷり使える感覚が嬉しい。


 で、お次は池上のチェスセンターへ。こないだ依頼された駒の納品に来たのだ。
 んがしかし、オープン時間の12時半ころに着いたってのに、ドアは無情にも閉まってて、「土曜は開店が1:30〜2:00になる場合があります」なんて張り紙がしてある。こりゃまいったなと思い、近所の公園でのんびり読書。まあ天気もいいし、そーいや東京に住んでた頃はよくこうやって公園で昼寝したり日向ぼっこしたりしたもんだ。
 1:30にまた戻ってみたが、まだドアは閉まったまま。もう30分時間つぶすかーってところで、駅前の1000円床屋が目に付いた。床屋は苦手であんまり行かないのだが、そろそろ髪が鬱陶しい長さなのでこの際だから散髪しちまおうと思い立った。
 さっぱりして向かったチェスセンター、駒も喜んでもらえたし、物々交換第一弾として朝霞チェスクラブってとこの会報をいただいた。これまで入門書をちょこっと読んだことしかない僕には、こういう手作り感あふれて情報たっぷりって冊子はとても新鮮である。これから山ごもり生活に戻ったらいろいろ勉強させてもらうとしよう。
 そうそう、チェスセンターでの戦果はというと、今日は5戦して3勝できたのかな。つっても、最初の2戦はチェスを覚えて間もない幼稚園生だったんだから自慢にならんどころか大人げ無さだけを物語る結果かもしれない。3戦目は対戦というより上級者にあっさり負かされて指導してもらう感じだったし、いい勝負になったのは4戦5戦くらいかな。同じくらいの腕の人と1勝1敗で終わるってのもいいものだ。2戦とも、白じゃなくて黒を握った側が勝ったのが不思議といえば不思議だったが。
 最終戦は白がナイトから出してくるオープニングを黒で受けたのだが、こういう経験ってあまりないので棋譜をとっとけばよかったかなと思う(ちょうど棋譜ノートを購入したのだ)。まあ対戦しながら棋譜をつける経験はもっとないので、ちゃんとできるか自信ないんだけども。