木彫入門と次作予告

目標いわく「何持ってんの?」

 駅前の本屋で、『猫の木彫入門』って本を買った。──待ち合わせで相手が遅れてる間に何気なく手にとったら、すっかりはまっちゃったのだ。
 はまった理由はいろいろあって、まずは作品写真が素晴らしいこと(なぜか見栄えのする作品は表紙カバーより中のページの方が多い)、それから僕が参考にしたい技法がいっぱい解説されてること、そしてエッセイページで漱石の『夢十夜』が引用されてたってのも大きいかな。
猫の木彫入門―キャット・カーヴィング[オーディオブックCD] 夏目漱石 著 「夢十夜」(CD1枚)
 前にもどっかに書いたけど、文豪漱石には妙に木彫り心をくすぐる文章がある。本職の木彫りの先生も同じことを感じてたのかーと思うと嬉しくて、これは手元に置いていろいろ学ばせてもらおうと思った。我流でやってきた僕にとっては初めての指南書ですな。
 日ごろは猫の木彫じゃなくて犬の木彫をやってるわけだけど、実のところ目の表現と毛並みの表現については自分にはできないものと諦めていた。──そういう意味でも木彫についてはちゃんと勉強したくて、前から某彫刻家の方の教室に申し込んでたんだけど、そこは定員いっぱいで入門が許されなかったんだよね。
 その点、本ならマイペースで学べるし、この『猫の木彫入門』には僕にもやれそうな技法がいろいろ載っているので、それを身につけていつか我が家の黒犬像に活かしてみようと思っている。まあ現在製作中の栗材チェス駒は大きさの問題もあるから、次に作るくろべー像は瞳と毛並みを表現したよりリアルなものを目指すぜい。