積雪と断線

雪をかきわけお昼の散歩

 朝起きて窓開けてびっくり。──雪が積もってる!
 昨日の雨が夕方にみぞれにかわり、夜には雪になっていたのは知ってるけど、こんなに積もらなくたっていいじゃないかってくらい積もってるのだ。もう4月だってのに、去年下山する前だってこんなに積もってなかったってのに!
 なにしろ朝の散歩に行こうにも僕だけじゃなくてくろべーまで歩きにくいほどの積雪なのだ。雪景色自体はきれいなもんだが、とりあえず朝の散歩は省略して庭先だけで勘弁してもらい、ある程度日がのぼってからあらためて出発。それもうちから小道を上がって道路のとこまででUターン(まだ除雪車がきてなかったのだ)。
 今日は役所で届出や各種支払いをしようと思ってたのだが、とても車で外出はできそうもない。食料の買い出しもできないので備蓄だけでは心もとなく、朝飯は魚肉ソーセージと梅干で済ませる。くろべーが物欲しそうに寄ってくるが、お前はしっかり朝飯食ったじゃないかと恨めしくなる。人間の食材は残り少ないってのに、どーゆーわけだがドッグフードと犬サプリの備蓄はしっかりあるのだ。
 雪だけじゃなく、今日は風がびゅーびゅー吹いてるのも困りもの。隙間風の吹くおんぼろ山荘は風速に比例して冷え込むのだ。ちょいと外に出ればなおさら寒いし、雪かきをしてると木に積もった雪が風で吹き飛ばされて吹雪みたいにふりかかってくる。こりゃたまらんと家にこもってすごしたもんで、仕事部屋での執筆も再開したのは怪我の功名というか何といゆうか。
 風は朝から強まるばかりでちっともやまず、午後には風花というか強風にのってまたちょっと降雪。青空がもどってきたのを見計らってくろべーの夕方散歩は済ませたけれど、帰宅してネットに接続しようとしたら……電話線がまた切れたー!!
 この家の電話が使えなくなるのはこれで三度目だ。去年の初夏に一度切れたし(道路から小道を走ってる太い線)、先月に一度入山した際にもまた切れた(太い線から我が家に続く細い線)。そのたびに新しいしっかりした線に交換してくれたというし、木の枝が断線の原因だったといわれて電話線まわりの枝の伐採もしてもらったってのに、またしても切れやがったのだ。今度はどこが問題なんだか……
 まあ今年はもうすぐアンテナが増設されるらしくて携帯電話事情がよくなるそうだけど、電話線ってのは結構よく切れるもんなんだとよく分かった。──電話線の切れた山荘ってえと本格系の推理小説で密室殺人が起こる際の定番だけど、そういう設定について賢し顔で「ご都合主義で現実味に欠ける」なんて言ってる奴には今後おもいきりアッカンベーと舌を出してやることにしようと思う。