無人駐車場と無人観光地

熊注意の標識前の黒熊

 シルバーウィークが終わった途端、朝から気持ちいい秋晴れ。辺鄙なとこに住んでる偏屈者としては人も車も減って欣快至極。車のいなくなったリゾートマンションの駐車場で朝からくろべーとたっぷり遊ぶ。
 日中はそれなりに真面目に仕事机に向かってみるが、執筆よりは資料読んだり構想メモを書いたりって方が楽しい。この夏『文化祭オクロック』発売したら状況が動いて現在3本の長編小説に取り組んでるのだが、さてどれが最初に完成するのやら。


 秋晴れの日はドングリが降る。周りの木々が木の実を落とす音が聞こえるのだ。屋根に落ちるとコツンと大きな音が響くし、森の中に落ちても何かいるような音がする。くろべーも誰か来たと思うのか、時々警戒っぽく吠えている。
 僕はというと、木曜ビバリーを挟んで午後も机に向かう。しかしついつい視線は窓の外に向き、森に秋の日差しが降り注いでるのを見ると外出願望が膨らむ。これをして秋波というのかなと思いつつ、くろべーと早めの散歩に出ることに。
 ちょうど猿の群れが近所まで接近していてくろべーはそいつらに気をとられて歩いていくが、僕が車の鍵を開けると大喜びで走って戻ってきた。散歩は散歩でも、今日は車で近所の観光スポットに行くのである。
 山中の景勝地で、観光シーズンともなると駐車場が車であふれて人だらけになるようなところなのだが、今日はほとんど無人。してやったりと思いつつくろべーを放し、ぶらぶらと小一時間も散策。木々の向こうに姿を消したくろべーが思わぬ方向から藪をかきわけて現れると、熊でも出たかっていう迫力があるねえ。