冬将軍と美術館

 早朝にトイレに起きて、窓の外が白いからもしやと思ったらうっすら雪が積もってる! つうかえらい風の音! 強風が粉雪を吹き飛ばしてくれるので道路の上は積もってもいないのが救いだろーか。
 リビングのファンヒーター入れたら朝の室温は6度、くろべー散歩で近所の家のごつい屋外温度計を見たらマイナス5度! 昨日まで、今年は暖冬だなーと舐めてたが、いよいよ冬将軍がおでましのようだ。それでも今季初の厚手のダッフルコートを着てたらそんなに寒く感じなかったら、すっかり山の気候に慣れてるんだろうなあ。


 寒いだけでもつらい朝だが、今朝はパソコンの調子も悪い。えらく起動に時間かかる上、なんとか開いても一つ一つの作業にいちいち時間がかかる。……なんかウイルスにでも感染したのかなあ。この際だから無線LAN対応のパソコンを1台、ネット用に買っちゃうべきかもしれない。越冬地でもネットしないと毎月の入稿もできんし。
 12月後半は越冬地で過ごす予定なので、月末〆切の原稿もできれば15日までに仕上げたいと思っている。こういうのは個人的年末進行とゆーのだろーかと思いつつ、一生懸命仕事に励んでる今日この頃。
 執筆の息抜きで美術館に行ったんだけど、これも結局は仕事につながる取材となった。──うちからわりに近いとこにある宝飾品の美術館、この冬でクローズだって噂を聞いて見に行ったんだけど、今このタイミングで見といてよかったっていう展示内容だったのだ。
 もともとアクセサリーつける趣味はないが、宝石は見るだけでも好きである。一点の曇りもない輝きや精巧な彫金に見入り、展示品の説明までじっくり堪能。木の化石だというジェットって素材も初めて知ったし、やはり象牙彫りや木彫りにはひきつけられる。
 根付のことを調べてると、よく「日本独自の素晴らしい技術」みたいな文章をよく見かけるんだけど、彫りの技術そのものは洋の東西を問わないみたいである。日本の根付みたいな形式が独自なんであって、技術自体はどこもそんなにかわらないんじゃないかなあ。
 ……ていう感覚、連載の第3回でちょうど触れることになりそうなのだ。それを書こうと思うならまさにぴったりのタイミングだったわけで、うまい時にうまいこと見に行けたもんだなあと思う。


 あんまり散歩を遅らせて日が落ちるとますます寒そうなので、4時すぎにくろべーの夕方散歩へ出発。朝と同じ格好だが、今度は手袋しててもコートのポケットに両手をつっこまないと手がかじかむ。気温が下がってるのか?
 帰宅後、くろべー夕食の後でまた仕事部屋へ。ここ数日てこずってたところをようやく脱してほっと一息。仕事を終えてリビングの暖炉に火を入れ、さてと思ってパソコンを起動してみたら……あら不思議。朝の不調がウソのように普通に動いてるではないか! いったい何だったんだろうなー。