薪わりと麺つゆ

くろべーの評価は「あくび」

 特に予定もやんなきゃいけないこともない日曜日。一応、仕事の資料は読んでるけど、こないだ〆切を切り抜けたおかげで切迫感はまるでない。のんびりすごすことにする。
 さて何すっかなーと思ってると外が晴れてあったかくなってきたので、懸案の薪作り。寒い間に入手したヤマザクラの材木が普通に生えてる木にして2本半ほどあるので、それをチェーンソーで切断したり斧で割ったり。はがれてくる樹皮とか切断時に出るおが屑とかも、スモーク料理をする時のチップ代わりに使えるので箱に入れて取っておく。──まるっきりの素人だった暖炉生活も、移住して三年たつとさすがに慣れてくるもんである。
 切断作業の片手間に、根っこの部分を利用してミニテーブル作り。根っこ部分は薪にしにくいので庭の仕切りに使ったりしてたのだが、うまく仕上げれば味のあるテーブルになるんじゃないかと前から思ってたのだ。例によってえーかげんな仮組みだけど、作ってみたら朽ちかけが功を奏してかアールヌーボー風に見えないこともない仕上がり。いそいそと写真にとっちゃったりなんかして。
 昼前まで作業して、あー疲れたと(どーしてチェーンソー作業ってのは変な疲れ方をするんだろう)休憩。昼飯を自力で作る気がしないので近所の川魚料理の店へ。
 刺身定食を注文して待ってたら、奥さんが何か言い出してご主人が声をかけてくれた。聞けばこないだこの店で知り合った方が僕の木彫りを気に入ってくれて注文したいなんて話が出てるんだそうな。なんだかこうして人づてで言われるとなんだか評判になってるみたいで嬉しいなーと思う。いや労働時間と穏当な価格を考えるってと、受注生産なんか絶対に割りに合わないんで実際に制作はしないんだけどさ。


 囲炉裏を囲んでご主人としばらく雑談した後、最寄りの生産者直売所とスーパーへ。最寄りったって結構遠いんだけど、こないだふと蕎麦くいたいなーと思って買ってきたら麺つゆがなく、自分で作ろうとしたら失敗したので(ダシと醤油とみりんだけじゃ作れないもんなのか?)、出来合いのもんを買いにきたのだ。美味い具合に地元メーカーのつくるキノコのダシの濃縮麺つゆが見つかったので購入。こういうのは全国流通の商品より地元メーカーの方が嬉しいのは何故だろう。
 帰宅して、ラジオを聞きながらのんびりと暖炉に火を入れる。豚のナンコツ煮を作ってるってのもあるのだが、特に料理のためというより火遊びとしての焚き火を楽しむ感覚である。ラジオは爆笑問題の日曜サンデーで、そーか友近が番組卒業かーとしみじみ。いったい後釜は誰なんだろうと思いつつ聞いてたら、エンディングで「TBSの女子アナが週替わりでアシスタントをつとめます」なんて言ってて心の底からがっかりした。
 まあ時節がら予算削減なんだろーとは思うし、当選者の読み上げとかは多少スムースになるのかなとは思うが、それにしても面白さは減ることだろう……などと考え、自分の中の価値観ってそういうとこにあるのかとあらためて認識。しかし次の瞬間、「いや長峰アナが出て思い切り弾けたら面白いんじゃねえか?」なんて考えが浮かぶ。そこに一縷の希望を抱きつつ、ここでも自分の価値観を再認識させられた。