モミジイチゴとドッグイヤー

くろべーもすっかり味をしめました

 ここ数日、家の周りのモミジイチゴが収穫期である。
 オレンジ色がはちきれそうなくらい瑞々しく膨らんでるし、葉っぱをもちあげてぺろっとめくると熟しきった実がぽとっと落ちたりする。こうして熟したら風や雨で落ちることで種が地面に落ちて来年の芽吹きにつながるようですな。
 結局友人知己に声をかけても6月中に木苺狩りをした人は1人だけで、来週くるかもって人が数人いるけど完熟してる実はそれまでもたずに落果しちゃうことだろう。それももったいないので、朝夕のくろべー散歩のついでにちょこちょこフルーツピッキングに励んでる僕であった。
 採集容器はボルビックのレモンフレーバーの500ミリペットボトル。口径がでかいと実がつっかえなくて便利なので、これに水を入れて実を浮かべるようにして集める。時期のはじめにはさんざん探しても瓶の半分もいかなかったってのに、今では朝の散歩でちょいと集めるだけであっという間に500ミリペットが満員電車状態になる。つぶれかかったり虫がくったりしてるのは採集直後にくろべーにあげてるんだが、それでもこんだけとれるんだから旬ってのはすごいね。
 問題は、たくさん集めるた実をどう利用するか。ジャムを作るのは2〜3年前にやったけど面倒なわりにすぐ使っちゃうし、去年はジュースを搾ったけどすっぱいなーと思って凍らせたあげくに結局人にあげちゃったし、わりと悩むとこなのだ。
 とりあえず昨日までは溶かした寒天と一緒にカップ容器に入れて木苺ゼリーをたくさん作っていた。くろべーを見てもらった動物病院で診察料はいらないって言われた時には、代金かわりにその木苺ゼリーで払うっていう童話みたいなことをしてきたほどである。
 そろそろ寒天ゼリーも飽きたし、今度は梅酒みたいに焼酎に漬けて木苺酒を作ろうかなーと思ったんだけど、今日のお昼に地元育ちの親爺さんのいる囲炉裏料理の店にいって聞いてみたら、モミジイチゴを焼酎につけても成分が溶け出さないもんなんだそうな。「潰して混ぜてどろどろにしたのを飲むしかないよ」といわれたけど、それもどうかと思って焼酎を買ってくるのを躊躇してしまった。
 こうなると粒のまま冷凍庫に放り込んでシャーベットかなーと思いつつ、ひとまず冷蔵庫で保存してるけど、さてどうしたもんだろう。何かいい利用法をご存知の方はご一報ください。


 あ、関係ないけど、今日の画像でモミジイチゴを背景に写ってるのは新作根付。ちょいと見せたい人がいるのでネットに画像アップしときます。
 なんて名前にしようか迷ってたけど、先日書き上げた連載原稿に「ドッグイヤー」っていう現代根付が出てくるんで、そのタイトルをそのまま使うことにしました。本の端を折って栞がわりにすることをドッグイヤーというので、本を開いたまま居眠りしてるくろべー像にもふさわしいかなと思うんだよね。