ワールドカップ開催地とくろべーボール蹴球版

この状態で吠えて威嚇しやがる

 12月に入った途端にあったかい日が続いて嬉しいかぎり。窓を開け放しても寒くないので、今日は久々に大掃除にとりかかった。
 なにしろ九月までは月間連載に追われていたし、九月は個展の準備作業で十月は個展開催、十一月は長編一本書き下ろしって感じで慌しい日々を送ってた感覚なのだ。ネット関係もずいぶんほっといてるけど、だらしな男の独り暮らしでは掃除が一番ほっとかれてるので、家中はかなり荒れ果てている。掃除をはじめるとホコリと黒犬の抜毛と暖炉や火鉢の灰と、ずいぶんたまってたんだなーと呆れ果てる。
 マスクしながら働くあいだ、ラジオやテレビをつけっぱなしにしてたんだけど、午後にテレビからサッカーW杯開催地のニュースが聞こえてきて、あれっと思った。もしもオーストラリア開催が決まったら「オセアニア大陸初」と言ってたのだ。ちらっと見た画面にもたしかに「オセアニア大陸初」と書いてあった。
 あそこが「オーストラリア大陸」じゃなくて「オセアニア大陸」と言われるようになったんだったら気になるところだ。かつてある時期から「キン・ダイチュウ氏」が「キム・デジュン氏」になった例もあることだし、報道機関のそういう決まりごとって知らないうちに動くからなあ。
 サッカーにはあまり興味ないんだけど、オーストラリアには興味ある。というか、オーストラリアってたしか、「世界で唯一の一大陸一国家」って言われてるはずで、それが「オセアニア大陸」となったのなら何に対する配慮なんだろうと思うのだ。
 まさかとは思うが、西オーストラリア州に叛旗を翻して独立した「ハットリバー公国」への配慮なんだとしたら僕としては非常に嬉しいんだが……単にミヤネ屋(だったかなあ?)のスタッフが勘違いしただけだったら残念。


 サッカーに興味ないといいつつ、最近うちでは独自ルールで遊ぶサッカーがプチブーム。
 くろべー散歩の時に廃別荘の庭に空気の抜けたサッカーボールがころがってるのを見つけ、くろべーボールのサッカー版という遊びを始めたのだ。別荘地内の袋小路解消のために設けられたロータリーを利用して、「くろべーにボールを奪われずにドリブルで何周できるか」ってルールで遊ぶだけなんだけど、これが意外と面白い。12月に入った途端にあったかい日が続いてることもあり、犬と人で一汗かいて息が切れるまで遊んでたりする。
 とはいえ、ボールキープ願望の強いくろべーはボールをキープすると帰宅するまで離そうとしない。僕が無理に奪おうとして場合の威嚇の声も、テニスボールの時より凶暴である。くわえてると口ががばっと開くせいで唸り声どころか吠え声になる感じで、なかなか物騒である。
 そんなでかいボールをくわえらてよくアゴが外れないなーと思うが、空気が抜けてるおかげで口を限界いっぱいに広げればなんとかなるらしい。あんまりがっちりくわえてるせいでいざ離す時に牙が抜けなくなり、アガアガしてたりする姿は、イソップ童話にでも出てきそうな間抜けぶり。ボールくわえて僕の前を歩く姿に、なかなか充実してた一日だったかなーと満足してしまった。