『イン・ザ・ルーツ』と『カレーライフ』

ウサギ年の新作くろべー根付

 新作長編、『イン・ザ・ルーツ』の手直し完了。
 移住前後をまたぎ、年をまたぎ、風邪をまたいで取り組んでたので随分と長いこと作業していた気がする。そもそもカレー・自転車・ビールに続く大長編だから分量自体も結構なもんなのだ。
 80枚の月刊連載1年分で結構な確率で枚数オーバーしてたんで、四百字詰原稿用紙にして約千枚。読み返しつつ手を入れつつ、こんなに長く書きやがったのはどこのどいつだと思わずにはいられない。これから著者校正であと2回は目を通すことになるのかと思うと3月刊行まではまだまだ働かにゃならんしなあ。
 ともあれ、今回の手直しで連載中にもう一歩つめきれなかった部分の文章を書けたのには心底ほっとした。明日ぽっくり死んじゃうとしても、こいつだけはやり遂げておきたいなーと思う作業だったのだ。そのデータを担当氏にメール送信して、やり遂げた気分でビールをあおる。
 これはあくまで個人的な感慨にすぎないけれど、僕の書いた登場人物たち(これまで書いた全員を合わせりゃ軽く3ケタの人数だろう)の中で、ベストオブ登場人物を選ぶとしたら、迷わず今回のキーパーソンたるサニー多田良をあげたい。最高傑作はと聞かれても『イン・ザ・ルーツ』をあげたいんだけど、連載終了時にそんな話を担当氏にしたら「いやあ僕はやっぱり『カレーライフ』ですね」と言われて結構ショックだったっけ。――まあそうやって、読者それぞれの思い入れで一つの作品を選んでもらえるのは幸せなことだけど。
 そうそう、この年末年始にYouTubeを見てたら、サニー氏が大好きだった映画の一部が動画としてアップされてました。作中でもちらっと触れてるので、お暇な方は見てみてね。とても楽しいナンバーです。↓
http://www.youtube.com/watch?v=_rxuhg9078A


 で、『カレーライフ』の舞台版の話。
 前回のブログで途中までになったけど、メインキャストの残りお二人のブログをご紹介しとかねば。↓


原卓也さん
http://ameblo.jp/takuya-uehara/

崎本大海さん
http://ameblo.jp/sakimoto-hiromi/


 植原さんはもともとカレー通らしくて『カレーライフ』のこともいろいろ書いてくれてるし、(http://ameblo.jp/takuya-uehara/entry-10740448008.htmlとかhttp://ameblo.jp/takuya-uehara/entry-10744708210.htmlとか)崎本さんは現在『銀河英雄伝説』の舞台の真っ最中なんですな。しかし十代の頃に読んでた銀英伝が舞台化されることにもびっくりだけど、銀英伝の小屋が青山劇場なのに『カレーライフ』の小屋が銀河劇場ってのにもびっくり。なんか申し訳ない気がするけど、『カレーライフ』の中でもちらっと『銀河鉄道の夜』に触れてるからまあいいのかな。
 ともあれ、このお二人がサトルとコジロウ役のはずだけど、どっちがどっちなんだっけかな。プロデューサーと喋ってる時に聞いたはずなんだけど思い出せない……順番からいえば植原さんがサトルで崎本さんがコジロウかな。こないだこちらのブログにもコメントくれた井上正大さん(ワタル!)が、ケンスケ役の中村蒼さんと植原さんと3人でカレー鼎談してきたってことなんで、そーすっとやっぱり植原さんがサトルっぽい気がするなあ。
 キャスティング話のついでに、オフィシャルサイトではさらに3名の役者さん(大口兼悟さん・長谷部優さん・是近敦之さん)が公表されているけれど、その役名はおそらく、チナツ・シミズ・ヤマカワになるはずで……シミズ議員をやる役者さんは思いっきり老けメイクってことになるのだろーか? なにしろ脚本あがってないので確かなことたあいえないけど、いったいどんなことになるんだろうなあ……