「PON!」の告知と「朝PON」の書評

仕事机のパソコン脇はこんな感じ

 このところ、舞台版『カレーライフ』の脚本を、鋭意監修中(笑)なんだけど。
 今日も朝から仕事してて、ちょいと休憩するかと制作中の木彫りに手を伸ばす(執筆時間より休憩時間が長いのはいつものことだ)。BGMにテレビでもつけとくかーとスイッチを入れ、芸能ニュースかなんかをぼーっと聞いていたところ。
 まさに懸案の、舞台版『カレーライフ』の出演者たちが3人も登場してびっくり。コジロウ・ワタル・サトル役の人たちだったんだけど、さっきまでおいらが監修してた脚本ではこの3人が沖縄で久々に対面することになってたわけで、個人的に絶妙のタイミングだったんだよね。
 このところ出演者の方々が日テレ系のメディアや雑誌やブログ等で宣伝活動に余念がないって話は聞いてたが、実際にテレビ画面に彼らが並び、動いたり喋ったりしてる様を見るのは初めてである。おー、コジロウはこういう風に喋るのかーとか、ワタルって背が高いんだなーとか、今更ながらに知る原作者。そーいや小説の中で声質や身長に言及することってほとんどないもんなあ。
 3人がゲスト出演してたのは「PON!」って番組で、どういう脈絡だか分からないが、元号泣の占い師芸人さんが彼らの手相を診断していた。もちろん役者さん本人の手相なわけだけど、原作やら脚本やら芝居チラシやらに囲まれてる僕には『カレーライフ』の登場人物への手相占いみたいに思えるわけで、各キャラクターの裏設定を教えてもらってるようで楽しかった。
 コジロウの手相の特徴は「おしゃべり線」で「付き合った女性を飽きさせない」とか言われると、僕としては「男相手にゃ無愛想な感じなのに女相手には違うんだな」と思い、男版ツンデレってことかと納得。ワタルの手相は「ベンチャー線」で「付き合った女性に幸運をもたらす」とか言われると、そーだろーそーだろーと納得し、ふと『図書館の水脈』のナズナを思い出す。サトルは「ボランティア線」」で彼女を大事にするとか言われると、ほほー、そーだったのかと思い、どんな女性と付き合ってんのかなと空想が広がる。個人的には占いってあんまり信じてないんだけど、こういう形で虚構と結びつくと面白いもんだね。
 ていうか、元号泣の占い師芸人さん(島田さん?)が売れてる理由って、こういうコメントやフレージングのうまさなんだろうなーと思う。僕にとっては手相というより「HR」に出てた人って印象が強い彼だが、テンポのいい話術にキャッチーでおぼえやすい「○○線」ってキーワードを織り込むのが抜群にうまいんだろうなーと分かった。今のバラエティー番組ってそういうセンスの勝負みたいなとこあるもんね。
 そういう意味でバラエティーにおける『カレーライフ』の従兄弟たちはというと、コジロウが抜群にうまくてサトルも達者で、ワタルはあんまり慣れてないようだけどそれがファンの女性を喜ばせるんだろーなー……などと思う。しかし、そんなことを考えてる俺の視点ってのは何なんだろうね。一視聴者というには偉そうだし、作者目線というのは何だか僭越だし。
 あ、収録の様子は早くも公式ブログに出てました。ほんとにそつがないなー日テレ事業部。↓
http://www.ntv.co.jp/currylife/blog/2011/03/post-7.html


 さて仕事に戻るかとパソコンに向かったら、途端に河出書房の担当編集者からメールが届いた。こないだ発売された『自転車冒険記 12歳の助走』が名古屋のラジオ番組で紹介されたんだそうで、そういう連絡をマメにくれるとはそつがないなー河出書房新社
http://hicbc.com/radio/kibun/index.htm
 なんでも、サイクリストでもあられる書評家の大矢博子さんが紹介してくれたんだそうで、好評なようで嬉しいかぎり。『自転車少年記』は単行本と文庫で中身が違うって説明に骨が折れたそうだが、きっとそつなくこなしてくれたんだろうし、彼女のトークも聞いてみたいもんだよなーとふと思う。メールでもらった上記URLには素敵な顔写真ものってるし、サイクリストであると同時にダジャレメーカーでもある人だし、それこそTVのバラエティーとかで見てみたい人だよな。
 それにしても、である。テレビとメールはほんの30分ほどの間に連続して起こったできごとだったし、どっちも朝の番組で、番組名が「PON!」と「朝PON」ってのも妙な符号だよなーと思う。おいらの知らんとこで、もう1個くらいポンがかぶってないもんかなーとか、ポンが2つだとトイトイ狙いかなとか、しょーもないことを考える木曜の朝。そーいや3月3日のひな祭りだし、ポンといえば3つそろってんだし出演者3人だし、なんだか3づくしだな。
 つうわけで、3兄弟が活躍する『イン・ザ・ルーツ』ももうすぐ発売……っていう宣伝につなげるのは、ちと苦しいか。