チェーンソー和音とリョウブ波紋

彫ったら波紋はどんな模様に?

 気持ちのいい秋晴れなので庭でチェーンソー作業。近隣のそこかしこでもチェーンソーの音が響き、山に反響しあって不思議な響きを生んでいる。本職が補修作業してるってのもあるかもしれんが、別荘族が張り切って庭仕事してるのかも。そう思うとうるさい音にもなんだか親しみが涌いてくるね。
 今日の作業はリョウブの切断がメイン。今年の春に切り倒したものや、ことによると去年からテラス下に放り込んである丸太があるので、それを薪にするついでに木彫り材も確保する。リョウブってのは繊維がらせん状に伸びていく珍しい木で、椿や桜ほど硬くないわりに粘りがあって彫りやすい素材なのだ。椿ほどじゃないが、油分が多い木なのかして彫ってると艶も出るんだよね。
 丸太を輪切りにする際、節のなさそうなとこで短めに切り、斧や鉈で割っていく。今回の素材は何故か割った断面が波状にうねうねしていて驚いた。――経験からいって、リョウブなら全部が全部こうなるわけじゃないのだ。どうしてこんな形状になったのだろう?
 成長する際にまっすぐ上に伸びられずにくねくねしたのかなーと思うが、そうやって無理に曲がった木は内部に傷ができたり隙間に樹液がたまって変質してたりするのが常だ。しかし今回の材はわりにきれいな木目だし密度も高い。これまで使ったどのリョウブよりも太い丸太なので、太めの幹ならこうなると考えるのが自然だろうか?


 ともあれ、割った後でサイズを調整してもーちっと乾かし、この冬に木彫り材として活用してみる予定。彫り進めたらこの波紋がどういう効果につながるか楽しみである。
 おまけに、ツイッターに切断時の写真をアップしといたらプロの目にとまり、うちの庭産のリョウブ材を進呈することに。僕よりはるかに高度な彫刻技術を持ってる人が彫ってくれると思うと、どんな作品ができるか楽しみである。
 なるべくきれいな木片を選ぼうとしつつ、内部に隙間や傷がないことを祈るばかり。