レジスターの誤作動とミステリーズの最新号

庭で見つけたフキノトウ。小さいけど。

 朝からあったかくてほっとする天気。朝食後、久々に庭仕事にとりかかる。薪にする木を切ったり柴にする枝を折ったり、雪かき以外の作業をするってだけで楽しい。
 一汗かいてから二階に上がり、ちょっとだけ小説書いてから外出。買い出し下山のついでに某カフェにてランチ。さぼってるのではなく、このカフェに寄るのも執筆のための取材なのだ。
 とはいえ、居心地いい空間なので、のんびりと読書も楽しんだ。ドラマ版は見てない『風のガーデン』をシナリオ本で読んだんだけど、不覚にも感涙しそうになってしまった。さすがに平日の真昼間から男一人で泣いてると店の雰囲気をぶちこわしそうなので、花粉症のふりして目や鼻をこすってごまかしたりなんかして。

風のガーデン

風のガーデン

 カフェを出た後は近くのパン屋へ。今日の夕食と明日の朝食の分を買い、会計しようとしたら、店員のおっちゃんが操作するレジスターに6桁の数字が表示されてびっくり。パン3個お買い上げで42万円ですってなもんである。なんでか知らんが、ここのレジスターは時々とんでもない計算結果を弾き出すんだよね。
 そのおっちゃんと世間話してたら、「ここでお仕事はなさってるんですか?」と尋ねられた。山で暮らしてるって話は前にしたことあったんだけど、特に名前や職業について語ったりはしてなかったので不思議に思われてたらしい。
 平日の昼間からふらふらしてる身なので、職業は何かと聞かれることは結構あるんだけど、働いてるかどうかを問われたのは初めてかもしれない。まあ人から見たら遊んでるようにしか見えないのかもしれないし、宝くじでも当たって一生働かなくていいっていうなら喜んでそーさせてもらうけど、なかなかそうもいかないよな。


 帰りに管理事務所に寄ったら、郵便物の中に『ミステリーズ!』が届いてた。どうやら最新号が発売されたようだし、久々に短編を発表してますんで、よかったら読んでみてください。いちおー、時々は働いているのです。

ミステリーズ! vol.52

ミステリーズ! vol.52

 掲載されてるのは、『ファンサイトの挑戦状』って作品で、辻堂珊瑚朗無頼控のセカンドシーズン第2話である。以前編集長と話した際、続編かけたら送ってくださいって話になってたんだけど、いつでもと言ってもらった勢いで前作『チェスセットの暗号』から何年か間があいてしまった。
 その間に『イン・ザ・ルーツ』の連載や『カレーライフ』の脚本が挟まって、そっちに集中してた……ってのは言い訳でしかないけれど、舞台の制作現場を体験させていただいたおかげでいろいろ参考になった気がする。なにしろ「サンゴ先生の小説がドラマ化される」っていう設定なので、日テレ制作の舞台づくりの裏側を垣間見られたことからイメージが膨らんだんだよね。
 とはいえ、別に具体的に誰をモデルにしたとかはないのでご安心ください。まあ何かの記念と思い、若手スタッフの方々のお名前を勝手に拝借したりはしてますが……小説の登場人物の名前を考えるのって、どーも苦手なんだよね。自分で考えるのはもちろんなんだけど、うっかりしてると似たような名前をつけたりするし、下手すりゃ同じ名前を使ったりしちゃいそうだし。
 なので今後も、機会があったら身近な人の名前をばんばん拝借してったろうと思っております。「私の名前を使え」という奇特な方がいらしたらご一報あれ。