年始回りと台詞回し

行く先々で歓待を受けるの図

 三が日も明けて世の中が動き出したようだ。おいらもいろいろ年始回りな日。
 散歩と朝食と木彫りの朝を過ごした後、まずは図書館・洋菓子屋・蔵元と回り、本とDVDと酒と手土産を仕入れる。それから車にくろべーを乗せ、ちょうどお昼時に知人宅へ。お雑煮やらお料理やらをいただいた上に夕食用のおにぎりやお惣菜までいただいておいとま。二軒目に移動。
 どちらのお宅でも、洋菓子屋で買った手土産は好評。日本酒の蔵元の店員さんからすすめられたチョコ系の洋菓子で、たいてい売り切れ・予約殺到・何度か通って今日初めてショーケースに並んでるのを見たという一品なのだが、これが美味しい上にびっくりするほど安い。――食べて喜んでもらった後、はしたないとは思いつつ、「さて、1個いくらでしょう?」と尋ねてみた。
 2軒とも、「僕がそんな質問するからには」ってヒントがあったにもかかわらず、僕が明かしたのは「桁が違うよ」って回答であった。それくらい、味と値段がかけはなれてるのだ。それだけ良心的なお店なわけだけど、こういうのって素晴らしい。


 帰宅後、年始回りの後は仕事始め。
 『シチュエーションパズルの攻防』文庫版あとがきの執筆、というか素材の整理開始。メールやSNSで進めてるQ&Aをまとめてるんだけど、こういう作業もなかなか面白い。相変わらず正解者はいないけど、こちらの用意した正解に迫ってくる質問が出るってのも嬉しいもんだ。
 一段落してから、DVD見つつ晩酌。最近、『男はつらいよ』のリリー三部作(っていうか四部作というべきなのか?)を見てるんだけど、これはこれでお正月って感じでいいものだ。別に正月映画で寅さんを見る習慣はなかったし、作中でも特に正月を扱ってないのに、渥美清の台詞回しを堪能してると正月気分を味わえるってのは何故なんだろうなあ……