ボーダーコリーの子作り話とホームセンターの子連れ狼
くろべーに、お嫁さんができるかもしれない。
最近よく行くようになった炭火焼のお店で美味しい焼鮭のランチを食べた後、ご主人や奥さんと喋ってたら犬の話題になった。ご夫婦もボーダーコリーと暮らしてるんだそうで、一気に親近感が涌いた。――大きめの犬同士ってこともあるし、僕は前に『オアシス』って小説を書いて以来、ボーダーコリーって好きなのだ。
オアシス―不思議な犬と少年の日々 (ヴィレッジブックスedge)
- 作者: 竹内真
- 出版社/メーカー: ソニーマガジンズ
- 発売日: 2006/02
- メディア: 文庫
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
くろべーも5月になったら12歳、人間の年齢に換算したら80だとか、12年で十二支は一周するから犬の還暦だとか言われてるが、性欲に衰えは見られない。結構なじーさん犬で二世誕生となれば、こりゃもう『じーさん武勇伝』の世界である。まあ当人同士の相性もあるからどうなるか分からんけど、とりあえずハチベー誕生の可能性を楽しみにしようと思う。
- 作者: 竹内真
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/08/12
- メディア: 文庫
- クリック: 10回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
と、話題を自作に結び付けてみたのは、最近になって“オアシス・じーさん文体”と名付けた作風の小説が書けそうな気がしてきたからである。20代の頃に書いたこの2作品の文体、僕自身はかなり気に入ってて、自分のマスターピースは何かと聞かれると『オアシス』をあげるくらいだったんだけど、その後は特に書く機会がなかった。そもそも近代小説のあり方とは真逆のアプローチなので、小説を書き慣れるにつれてその文体とは離れていくってこともあり、僕の中ではちょっとした憧れのスタイルだったのだ。
で、いろいろ勉強したり実験したりするうちに、かつての文体に戻して書く方法が見えてきた。かつては天然というか意図せずにそういう形になってたわけだけど、今度は意図的に描写が少なく展開の早い文章を書いてみようと思っている。小説らしくない小説になるだろうけど、そのスタイルの物語で面白いものが書けるって実感は『じーさん武勇伝』と『オアシス』で掴んでいる。ああいう作品をもう一度、思いっきり力を込めて書いてみようと思う。
……んがしかし。その前に確定申告が待っている。
帳簿付けとか決算書作りとか、やらなきゃと思いつつ嫌だなーと思うのは毎年のことで、なんだか年を追うごとに逃避願望が強まっている。今日の午後も、領収書の束から目をそむけ、くろべーの散歩にかこつけてちょっと遠出。炭火焼屋さんで教わった、ホームセンター内にある犬用シャンプースペースを下見にいってみた。
自宅のユニットバスでやるといろいろ面倒なくろべー洗い、専用スペースを格安料金で借りられるなら楽チンである。大型犬でも専用カートにのせれば店内に入れていいってことなんで、くろべーをカートに入れていざ店内散策。
ドライブ好きのくろべーだからカートに乗るのも好きかなーと思いきや、安定感がなくて落ち着かないらしい。中腰の変な姿勢をとりながら店内を物珍しげに見回してるが、僕は他のお客さんの反応を見るのが面白かった。
この店のこういうシステムに慣れてる人は平然としてるし、犬好きの人はにっこり笑いかけてくれたりするんだけど、「こういう場所でこういう形で犬と出くわすなんて思いもしなかった」って人も結構いて、びっくりしてたり立ち尽くしてまじまじと見言ってたり。――くろべーからすると、そういう人間たちはどういう風に思えるんだろうなあ?