米蔵アートギャラリーと右手アップストローク

二階に上がらせてもらって建物見学

 気持ちいい秋晴れ、天気予報じゃ「今日はあったかくなりますよー」とか言ってるけど、うちのあたりは朝の冷え込みが結構きつい。んじゃあ下山して遊びに行くかってことにした。
 ちょうど知人の絵画展が開催中なので、今週中にいこうかと思ってたのだ。冷蔵庫の食材も尽きかけてるし車のガソリンも少ないし、いろいろ買い出しも兼ねて小旅行気分でお出かけ。里山の風景の中で道に迷いながら会場到着。
 古い町の大きな米蔵をギャラリーに改造した建物で、梁に黒々と墨で何か書いてあったりする床しい空間である。展示作品も里山の四季をほのぼのと描いたものが多く、道に迷って素敵な風景を見てきた甲斐があったなーとしみじみ。
 癌を患いながら絵画制作を続けてた方だったのだが、この個展は回顧展になってしまった。つい先月にお会いした際はいろんな数値もよくなってるとかで、この個展会場にも一度足を運ぼうと思ってると仰ってたのだが、急に容体が悪化して、僕がお会いした翌週に亡くなったのだそうだ。そういう命のはかなさと、いつまでも変わらないような風景を描いた作品とが響き合い、心に染みる展示会だった。
 もっとも、会場では知り合い同士が挨拶したり来場者同士が紹介しあったり、和やかにあったかい雰囲気だった。日なたに置かれたテーブルでお茶を飲みながら談笑してるのは、どこか展示作品に描かれた世界ともつながるような気がした。


 そこでの話題にも出た(出した)わけだけど、最近恒例の一五一会について。
 こないだ某イラストレーターさんと一五一会で遊んだんだ際、アップストロークのコツを教えてもらった。――購入以来、ピックで弾いたりジャカジャカとアップ&ダウンで弾いたりすると我ながら音が汚いのでずっと親指のダウンストロークでやってきてたのだ。コード押さえるのは左手の中指1本、弦を弾くのは右手の親指1本という、左右とも指1本状態だったんだけど、さすがに音が単調なのでストロークを進歩させたいなーと思ってたのである。
 で、ギターを弾ける人に教わってやってみると、なんとなく感覚が掴めるもので、僕もよーやくアップストロークで弾けるようになってきた。しかし、教えてくれた人は人差し指の表側と裏側を使ってアップダウンしてたのに、僕の場合はダウンは親指、アップは人さし指という形に落ち着いた。弾き慣れたらまた変わってくるかなーと思うけど、当面はそれでやるのが一番音がきれいなんだよね。
 ちょっと進歩したところでいろんな曲を弾き比べるてみると、曲によってずいぶん感覚が違うなーと驚いた。スピッツの『空も飛べるはず』とか『ロビンソン』はアップダウンで弾いた方が明らかにいい感じだし、ジッタリンジン(というかホワイトベリーというか)の『夏祭り』はダウンのみだとどーも間が持たなかったけどアップダウンでやるとすごくリズミカルにしっくりくる。ついでに一五一会のコード進行も覚えやすくて暗譜でも弾けるようになって嬉しい限り。(しかし歌詞を覚えてないんでソラで弾き語りは難しい)
 一方、これまでダウンストロークで気持ちよく弾いてきた『お嫁においで』とか『涙そうそう』とかは、アップダウンで弾かない方がいい気がした。『お嫁においで』はダウンストロークのリズムを速めた方が楽しいし、『涙そうそう』はゆったり弾いた方が合ってると思うのだ。あくまで僕の拙い技術が前提だから、一般的にそうなのかどうかは分からんけれど。
 それにしても、左手のコード進行に対して右手をどう動かすかって、何を基準に決めるもんなんだろうなあ。今んとこ右手でやれることが限られてるので迷うこともないけど、いろいろできる人はどうやって判断してるんだろう?