下界の町の図書館と絵本の丘の美術館
僕は知らない町に住んで、その町の図書館を利用するのが好きである。図書館なんてどこも同じだと言う人もいるかもしれないが、建物からシステムから蔵書まで結構違うもんだし、書架の配列や展示が違うだけで新たな発見がある。――今度の町の図書館では、『風といっしょに』って本が目立つところに面出しで置かれてるのを見かけたことが収穫だった。
- 作者: いわむらかずお
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2002/03
- メディア: 単行本
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以前ブログだかフェイスブックだかmixiだかにも画像あげたと思うけど、うちの山荘の周りでたまにご遺体を見かける超小型哺乳類である。見つけた当初はモグラかと思い、その後トガリネズミかどっちか……などと思ってたんだけど、いわむらさんの文章を読んで、やはりトガリネズミだったらしいと分かった。そしてこの本に出てくる動植物、うちの周りで見かけるのと同じ種類が多くて、読んでて嬉しくなってくる。
そして、他ならぬトガリネズミが主人公になってる物語があることも発見。しかも山を登っていく話で、何冊も話が続く大長編らしい。これはサイクリングで丘をのぼって別の図書館にいった時、児童書のコーナーに全巻揃ってるのを見つけた。仕事の資料で読まにゃいかん本も多いんだけど、この『トガリ山のぼうけん』シリーズはエッセイ集と平行して、ちょっとずつ読み進めていくことにした。
- 作者: いわむらかずお
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 1991/08/01
- メディア: 単行本
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栃木県は那珂川町、里山の細い道路で道に迷いそうになりつつ車を走らせ、辿り着いたのは見晴らしのいい丘の上。平日の真っ昼間、こぢんまりとした美術館にお客の姿はなく、僕の貸し切り状態。人が少ない状態は好きなんだけど、客は僕一人でスタッフさんは2人見かけたので、なんとなく申し訳ないような気分になる。たくさんの本も読めるようになってんだけど、一人で粘るのも悪い気がして、本は別のとこで読めばいいやってことにした。
いくつかある展示室ではいろんな絵本やスケッチの原画を鑑賞できたし、奥の方に『トガリ山のぼうけん』の絵もあって嬉しかった。カフェではコーヒーと木の実のケーキ(さっくり焼いてあってとても美味しかった)をいただき、併設のミュージアムショップではトガリネズミのトガリィのカンバッジを購入。このカフェ、見晴らしがいいだけじゃなく、ムササビの巣箱を覗ける望遠鏡が置いてあったり、いくつか並んだテーブルの素材を当てるクイズがあったり(ミズナラとサクラは分かったけどクリやクルミは見分けられなかった)、細かなとこでも自然と触れ合える気配りがしてあって楽しい。美術館を出た後、周りの道を散歩してみても、いろいろ丁寧な説明書きがあったあし、フィールドワークみたいなイベントに参加しても楽しいんだろーなー。
僕は大人になってからいわむらかずおさんを知った身で、読んだことのない本も多いけど、子供時代にいわむら作品に触れて、その絵本の世界が現実に存在してるようなこの場所に来たら、その子はさぞ楽しいことだろう。僕も子供時代にそういう経験をしてたら、何かしら違う成長過程を歩んでたかもなと思う。まあ自然との触れ合い経験が少なかったからこそ大人になって田舎暮らしを楽しんでるとこもあるけれど。
今回は最後まで僕一人の貸し切り状態で満喫できたけど、家族連れ、親子連れでも利用しやすそうな美術館なので、そういう方におすすめ。そういう客層でにぎわってる時も楽しそうだし、ほしい本をごっそり買って帰ったりしたらさぞ充実した旅行になるだろうなーと思う。
そうそう、本の話のついでに、最近書いてなかった一五一会の話。
既に廃刊となっている『一五一会スコア・マガジン』だが、ちょっとずつ買い集めて7冊ほど入手した。3・4・7・9・10・11・16号とバラバラだし、楽譜を見ながら演奏する他は「ひとみと弾こう一五一会」っていう続き物の記事を一番参考にしてるので、中抜けだとちと不便だが、まあ仕方ない。こういうのは揃えるのが目的というより探すことが遊びみたいなもんなので、古本屋で安いのを見つけたり、新刊で買うならおまけ付きとか送料無料とかを狙ったりしてちょっとずつゲットするのを楽しんでいる。
- 出版社/メーカー: ドレミ楽譜出版社
- 発売日: 2005/12/15
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で、暗譜してみて嬉しいのは、楽譜を見ずに弾けた方が楽だってこと。これで楽器さえありゃどこでも弾き語れるのだ。いっぺん奏生も演奏したいと思ってるので、楽器のおいてある飲み屋さん(スコアマガジン情報によると東京には結構あるらしい)や試奏ができる楽器店にいったらぜひ試してみたいもんである。あと、まだコードの場所を全く見ないで弾けるほどにはうまかないので、ネックを眺めて左手の指の位置を確認しながら弾き語れるのも嬉しいところ。まあ暗譜したつもりが間違えて違うコードを押さえちゃうって問題はあるけれど。
それから、『涙そうそう』では暗譜のついでにイントロでコード弾きじゃない弾き方(ソロ弾きって言っていいのかなあ)も取り入れてみた。まだソロ弾きできるほどの技術はないが(俺の指で可能なんだろーか)、ちょっとだけ真似っこしてみる感じで楽しい。TAB譜にPの記号が出てるプリングオフとかいうテクニックのとこは自己流でそれっぽくやってるけど、さてこの弾き方で正しいのかどうか……
いっぺんちゃんと教わりたいなって思いも抱えつつ、自己流でただ楽しく遊んでる今もレベルも結構気に入っている。あとは身近でもっと一五一会仲間を増やしたいなー。