一一周年老犬と一五一会修理

記念日ドライブは菜の花畑

 5月に入り、くろべーの誕生日(13歳になった)・竹内家加入記念日(これで11年一緒に暮らしてることになる)とお祝い続き。まあお祝いといっても、くろべーが腹を下したりしてたのでご馳走を振る舞うのもはばかられ、一緒にドライブした程度ですけども。
 ただちょっと心配なのは、いろいろ老化が顕著なことで、最近は階段を上る力がなくなってきた。うちは仕事部屋が二階にあって、僕は日に何度か上り下りするんだけど、このところ「朝一で上がる時はついてきたがるけど上るのが大変で何度か止まって甘え鳴き」「二度目三度目になると上ろうとしない」って感じなのだ。
 上る途中で止まっちゃった時は横で励ましてやるとなんとか続きを上がりきってくれるのだが、「1階で寝そべったまま億劫がって動かない」ってのはやはりちょっと寂しい。それに今日は、「励ましても再挑戦せずくるっと向きを変えて下りようとする」なんてことになっちゃったし。(結局おいらが足をもって手伝ってやった)
 散歩コースも短くしてるのだが、なにしろ山暮らしだから斜面が多いし、舗装路のところどころに石段がある。――もともとくろべーとのんびり過ごすために移住した山荘だけど、老犬と暮らすには平地の方がいいかなー。次の越冬のこともあるし、いっそどっか平地の物件に引っ越そうかってことさえ考えてしまう。どっかいい物件ないだろーか。


 そんな日々の中、初めての一五一会の修理にも挑戦した。――何というのか知らんけど、ペグとフレットの間で弦を支えてる部品がズレるようになったので、つけ直したのだ。
 弦をゆるめて外してみたら、この部品は象牙製らしく、周りの木製部品に接着されて固定されてたようだ。しかし、この接着剤ってのが象牙には染み込まない性質のものらしい。木部も塗装された上から接着されてたし、塗られてた範囲も狭かったので、接着剤は木と象牙の間で固化する格好になり、あまり強い接着力が生れてなかったわけである。
 その状態で僕が使ってたわけだし、下手くそだから弦に指が引っかかることが多い。弦から部品に伝わる力も強かったのか、使ってるうちに接着剤が剥がれ、張力が強い方に引かれてじりじりとあ弦方向にズレちゃったのだろう。
 この部品がズレると、そこにはまった4本の弦もズレるわけだし、そのぶん弦高が下がってフレットに当たりやすくなり、弾いていてビヨ〜ンと間抜けな音が響くようになる。初心者だとズレやすい・ズレると音が悪くなりやすいってことで、下手なせいでどんどん聞き苦しくなるって悪循環なのだ。これは直しとかにゃーならない。
 で、とりあえず固まった接着剤を彫刻刀で剥がし、家にあった万能ボンドをたっぷりつけて再接着してみた。そして乾燥させた後、現を張り直してチューニングして弾いてみたら、やっぱり時々ビヨ〜ンって音がするけれど……これは下手だからだろーな、やっぱり。