久々ブログと久々ハルキ

なるべく笑顔でいこうぜ。

 久しぶりにブログを書きます。いろいろ大変だけど、どーにか元気にやってます。
 生活はだいぶ(さらに?)いい加減になってるけどひとまず再建、今は仕事を頑張りたいって心境。これから春にかけて、いくつか告知したいことがあるので箇条書きで。

・2月12日発売の、『ミステリーズ!』69号に短編が載ります。
 辻堂珊瑚朗シリーズの……第何話になるんだっけな。セカンドシーズンでは第3話にあたる『トラブルメーカーの出題』という作品。
 書いたのは一昨年だったっけかな、何だかんだで2015年2月発表ってことになったけど、うまいぐあいに作中で言及してる『オリエント急行の殺人』が三谷幸喜脚本でフジテレビの特番になったらしいので、タイムリーっちゃあタイムリーかも。

ミステリーズ! vol.69

ミステリーズ! vol.69

・3月20日頃には、長編『ぱらっぱフーガ』が双葉社より刊行されます。
 双葉社ウェブマガジン「カラフル」で連載していた吹奏楽小説が単行本になりました。珍しく恋愛要素の強い作品だし、音楽についての賛歌小説でもあるので、僕の最も好きな一五一会って楽器も作中に登場させてみました。一五一会の出てくる初めての小説だったりすると、ちょっと嬉しいなあ。

・4月には、文章で参加した絵本が発売されます。
 これはまだ、詳細については公式発表になってないのかな……某ご当地キャラの事務局と知り合って、絵本を出したいってことだったので絵本作家さんを紹介して実現した企画。僕は近年興味を持って勉強してる昔話をはじめ、いろんな伝承をリミックスして一本のストーリーにしたてました。



 それから、もう一つの久しぶり。
 久しぶりに村上春樹の小説を読んだ。『女のいない男たち』所収の『イエスタデイ』って短編。(『ドライブ・マイ・カー』は雑誌で読んだけど、一連のアホくさい報道にげんなりして単行本になっても手にとってなかったのだ)

女のいない男たち

女のいない男たち

 昨日、友達とメールで村上春樹の話題になったと思ったら、今日の午前には村上春樹さん本人からメールが届いてて(「村上さんのところ」の返信ね)、午後に図書館に寄ったら『女のいない男たち』が在架してて……っていう楽しい流れ。メールにも心はげまされたし、もちろん小説も面白かった。
 読み始めてすぐ、ああビートルズの曲のタイトルつながりで、『ノルウェイの森』に対する反歌みたいな感じかな、と思った。でもそこにはとどまらない要素もいっぱいあって、それが短編としての味わいになってる。関西弁のコミカルさも僕好み。――僕自身は自分の書いたものが「青春小説」と呼ばれることに戸惑いと懐疑を抱いてるんだけど、こういう小説こそ青春小説と呼ばれるべきじゃないのかなあ。
 読んでいて、大学時代に仲の良かった女の子のことを思い出した。ある日いきなり、湯島天神に行きたいと僕を誘ってくれて、でも間違えて湯島神社にいっちゃって、それからあのあたりを結構長く散歩して……みたいな思い出。当時は『ノルウェイの森』の直子との散歩みたいだと思ったものだけど、今また『イエスタデイ』を読んでその日のことを思い出すってのも感慨深いものがあるな。
 その後、どこかのお寺に嫁いだ順子ちゃん、今も元気かなあ。「神道ちゃうんかい!」っていうツッコミを、僕は20年くらいたってから思いつきました。